前回の記事、「リスティング広告とは?」では、リスティング広告の全体像についてご紹介いたしました。
今回のテーマは、「SNS広告」についてです。
そもそもSNS広告とは何なのか?SNS広告のメリット・デメリット・種類・失敗しないためのポイントがわかります。
SNS広告とは?
SNSはSocial Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の略で、インターネットを介して人間関係を構築できるWebサービスの総称です。
SNSの配信面を利用して、自社商品・サービスの宣伝を行うことをSNS広告といいます。
代表的なSNSとして、InstagramやFacebook・LINE・Twitterなどが挙げられます。
この記事は
- SNS広告ってどんな種類があるの?
- SNS広告のメリットやデメリットを知りたい
- SNS広告運用に関わる基礎知識を知りたい
- 自社の商品やサービスはどの媒体に向いているか分からない
といった方のために、SNS広告のメリット・デメリット・各媒体の特徴などの基礎知識を分かりやすくまとめました。
SNS広告のメリット
SNS広告のメリットは次の通りです。
認知拡大を図りやすい
検索利用中のユーザー | SNS利用中のユーザー |
---|---|
ある程度欲しいものやお悩みが明確で、GoogleやYahoo!といった検索エンジンで欲しいものを検索。 | 欲しいものを探し求めているというよりは、何気なくSNSを楽しんでいるということが多い。 |
そのため、SNS内で広告を配信することで、「私ってこんなことに興味があったんだ!」「こんな商品あるなんて知らなかった!」といった新たな気づきをユーザーに与えることができ、そこから認知拡大を図ることが出来ます。
ターゲティング精度が高い
SNSには個人情報を登録している人が多いため、ターゲティング精度が高いというメリットがあります。
ターゲティングとは簡単に言うと、「広告を届けたい人にだけ広告を届ける機能」のことです。
SNSにはユーザーが年齢や性別などの個人情報を登録しています。
そのため例えば「美容に関心を持っている30代の女性」といった非常に細かいターゲティングが出来る媒体が多いことも特徴の一つです。
SNS広告のデメリット
SNS広告のデメリットは次の通りです。
媒体毎にユーザー層が異なる
世の中にはFacebookやInstagram・Twitterなど非常に多くのSNSがあり、それぞれの媒体毎に効果的な広告運用方法やユーザー層は異なります。
そのため、きちんと費用対効果を高めるためには媒体に関する知識をつける必要があります。
各媒体の機能も日々アップデートされる
さらに、1度勉強すれば終わりではなく各媒体の機能も日々アップデートしていきますので、その度にその機能に関する勉強をし、使いこなしていく必要があります。
また、今利用しているSNSだけではなく、今後さらに予想もしないようなSNSが流行するかもしれませんし、逆にFacebookやInstagramなどもいつかは衰退して獲得が減る可能性もあります。
新たな媒体が登場する
そうなると、新たな媒体への広告出稿に乗り換えてまたその媒体での効果的な運用方法を模索していく必要があります。
流行の変化の激しいweb業界だからこそ、常に周りにアンテナを張り、新たな情報を取り入れていく必要があります。
SNS広告の種類
Facebook広告
概要
Facebook広告は、他のSNS広告に比べてターゲティング精度が高いことが特徴です。
実名登録をしている人が多く、性別や年齢、趣味・関心(いいね!などのアクティビティなど)をもとに詳細なターゲティングまで指定することが可能です。
また、画像広告や動画広告・カルーセル広告(写真や動画を複数並べることができる広告)など、多様なフォーマット(広告のタイプ)で配信できることも特徴的です。
ユーザー層
年齢:30代から50代が最も多い
性別:男女半々ぐらい
国内月間アクティブユーザー数
2600万人(2019年7月時点)
参考サイト:
https://japan.cnet.com/article/35139021/
https://gaiax-socialmedialab.jp/post-30833/
Instagram広告
概要
InstagramはFacebookの傘下サービスのため、同じ管理画面からほぼ同様に広告出稿が出来ます。
そのため、Facebook広告と同じくターゲティング精度が高く、画像広告や動画広告など多様なフォーマット(広告のタイプ)で広告出稿出来ることが特徴です。
ユーザー層
年齢:20代~30代が最も多い
性別:女性比率が高い
国内月間アクティブユーザー数
3,300万人(2019年6月時点)
参考サイト:https://about.fb.com/ja/news/2019/06/japan_maaupdate-2/
LINE広告
概要
LINEは、月間アクティブユーザー数が8300万人以上で、日本の人口の65%以上をカバーしている日本最大級のSNSです。
LINEのトーク画面やニュース・タイムラインなどに広告を出稿することが出来ます。
また、LINE公式アカウントと連携して、友だち追加を目的とした広告配信も行うことも出来ます。
年齢層も幅広く、他媒体ではアプローチできないユーザー層に広告を配信出来るのが特徴です。
ユーザー層
年齢:全世代の幅広い年齢層
性別:男女半々ぐらい(女性がやや多い)
国内月間アクティブユーザー数
8300万人(2019年12月末時点)
参照元:LINE媒体資料
https://www.linebiz.com/system/files/jp/download/LINE%20Business%20Guide_202001-06.pdf
TikTok広告
概要
TikTokは、10代~20代の若者を中心に現在非常に人気を集めている動画SNSです。
TikTok広告では、TikTokだけではなくBuzzVideoやPangleといった人気アプリにも広告出稿が出来ます。
また、1日あたりの平均視聴時間が42分と、利用されている時間が長いことも特徴です。
TikTokは世界150ヵ国で利用されています。
アメリカの調査会社Sensor Tower社によるとTikTokは、2018年のApp Storeでのダウンロード数No.1だったようです。
ユーザー層
年齢:10代~20代
性別:女性が多い
国内月間アクティブユーザー数
950万人(2018年時点)
参考サイト:
https://sensortower.com/blog/top-apps-games-publishers-2018
https://markezine.jp/article/detail/30264
https://tiktok-ads-japan.jp/archives/1363
Twitter広告
概要
Twitter広告は、通常のツイートのようにタイムラインに広告を表示させ、フォロワー数の増加・外部サイトへの誘導・情報拡散などを目的に配信できることが特徴の広告です。
また、出稿した広告がユーザーによってリツイートされ、そのツイートからクリックや購入などが発生した場合には、課金対象にならないため、拡散されるほど低い広告費で配信できます。
ユーザー層
年齢:20代~40代が最も多い
性別:男女半々ぐらい
国内月間アクティブユーザー数
4,500万人(2017年10月時点)
参考サイト:
https://twitter.com/TwitterJP/status/923671036758958080
https://gaiax-socialmedialab.jp/post-30833/
SNS広告配信のポイント
目的を明確にし、その目的に適した媒体を選ぶ
「誰に」「何を」配信するか、広告の目的を明確にしその目的に適した媒体を選ぶ
各SNSの特徴でもご説明した通り、媒体毎によく利用されている性別や年齢層は異なります。
商材やサービスによってターゲット層や目的は異なりますので、状況に合わせて適切な媒体を選びましょう。
SNSのコンテンツに自然となじむような広告を
SNSのコンテンツに自然となじむような広告を配信する
SNS上ではユーザーはあくまで、SNSを楽しむために利用しています。
そんな中、広告が表示されてしまうと不快に感じてしまう人も多いのです。
Web担当者Forum Impressさんの調査によると、
「ネットに出てくる広告に対して不快になったことはありますか?」との設問に対し、75.1%が「ある」と回答。
さらに、不快に思った広告の商品・サービスに対する印象については、
75.5%が「購入・利用したくないと思った」、24.5%「何も思わない」
https://webtan.impress.co.jp/n/2018/06/05/29463
と回答したようです。
つまり、広告を配信する上で、広告だと思われず自然にサービスや商品をアピールすることが大切なのです。
事例紹介
メンズコスメで有名なバルクオムさんについて、下記の記事で紹介されている実例をご紹介します。
バルクオムは元々、ブランド寄りのかっこいい画像をSNS広告で配信したところ、良い成果が出ず、顧客の求めている情報ではないと考えたようです。
そこで、顧客がインスタグラムに「#バルクオム」のハッシュタグをつけて投稿した画像をそのまま広告に活用することで、顧客にとって「自分ごと化」される広告になるのではと考えたようです。
その結果、CTR(クリック率)は165%改善し、CPA(顧客獲得単価)は約3分の1に削減したそうです。
元々がユーザーによって投稿された画像のため、フィードに馴染む広告配信ができ、その結果反応が良かったのではないかと考えられます。
最初からターゲットを絞り込みすぎない
ターゲティング精度が高いことが特徴のSNS広告ですが、広告を始めた時のターゲット層はあくまで「こんなユーザーに当たるだろう」という仮説であり、それが完璧に当たるとは限りません。
その仮説のままターゲティングしてしまうと、配信しなかったユーザー層への機会損失へと繋がってしまう恐れがあります。
しかし、私たちがターゲティングをしなくても、AIが過去のデータを元に最も効果の良いターゲット層(年齢・性別・デバイス・地域など)を判断して配信をしてくれる媒体も多くあります。
媒体にもよりますが、まずはあまりターゲットを絞り込みすぎず、それでも目標の数字に合わない場合は実データを元に効果の良かったユーザー層に対してターゲティングをすると効果的でしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はSNS広告に関する基礎知識をまとめました。
世の中には非常にたくさんのSNSがあり、最初はどのSNSで広告出稿をするべきかの選定が難しいと思います。
各SNSについての詳しい解説はこれから当サイトでご紹介していく予定ですので、さらに理解を深めてSNS広告に興味を持っていただければ幸いです。
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