Google広告のリスティング広告(検索広告)を運用する上で知っておくべき「広告ランク」という仕組みをご存知ですか?
今回は、「広告ランクって何?」「広告ランクはどんな仕組みで決まるの?」といった方のために、Google広告の「広告ランク」の仕組みや基本知識を分かりやすくまとめました。
「そもそもリスティング広告って何?」と思われた方は、こちらの記事でリスティング広告の説明をしていますので是非ご覧ください。
広告ランクとは?
広告ランクとは、Googleリスティング広告の掲載順位を決定する数値のことです。
広告ランク高いほど、掲載順位が高くなる仕組みになっています。
※掲載順位とは、その名の通り広告が表示される順番のことです。
検索結果の上位に表示されるほど多くの人に見られる機会が増え、獲得件数を増やすことが出来ます。
しかし、1つのキーワードに対して自分だけではなく競合他社も広告出稿している場合もあり、きちんと広告ランクの仕組みを理解していないと競合に負けて上位に表示されなくなります。
そのため、広告ランクの決まり方は絶対に知っておきたいポイントの1つです。
広告ランクは主に
- 入札価格
- 広告の品質
- 広告表示オプション
- ユーザーが検索に至った背景
上記4つの要素から決定されます。
4つの要素がそれぞれどのような意味なのか解説します。
広告ランクを決める要素①:入札価格
Googleリスティング広告は基本的に、広告がクリックされると広告費が発生する「クリック課金制」という課金方法が導入されています。
それに伴い「広告1クリックあたり〇円まで払いますよ」という上限のクリック単価を運用主が設定することができ、上限クリック単価が高いほど上位に掲載されやすくなるオークション制を採用しています。
このオークションの中で設定する上限クリック単価が『入札価格』です。
例えば、あるキーワードに対して「A社:200円、B社:120円、C社:100円、D社:80円」で入札価格を設定したと仮定します。
この場合、入札価格の高いA社>B社>C社>D社の順番で掲載順位が高くなりやすくなるという仕組みになっています。
しかし、今回の場合A社が掲載順位1位になるのかといいますと、そうではありません。
入札価格を上げるほど上位に表示されやすくなりますが、次にご説明する「広告の品質」も上位掲載に必要な要素となります。
広告ランクを決める要素②:広告の品質
広告の品質とは、「広告のクリック率」や「検索キーワードと広告の関連性」といった要素で決定される広告の品質を表す数値のことです。
なんだか急に難しくなりましたが、簡単に言うと「ユーザーが求めている情報と広告の内容が、どれくらいマッチしているかを数値で表したもの」です。
Google広告の「広告の品質」は下記のような指標で決定します。
推定クリック率
クリック率が高いということは、魅力的な広告であるということの証です。
推定クリック率とは、広告がどれだけクリックされうるかという推定の値です。
過去のクリック数やインプレッション数などを元に算出されます。
広告の関連性
例えば「web制作 代行」という検索キーワードに対して「web制作代行なら〇〇にお任せ!」といった広告文を表示させれば、関連性が高いと評価されやすくなると思います。
しかし、「web制作 勉強」という検索キーワードに対して同じ広告文を表示させてしまうと、検索者のニーズとマッチせず関連性が低いとみなされてしまう可能性もあります。
広告文のタイトルには、できるだけ入札しているキーワードを含めることが理想です。
ランディングページの利便性
広告をクリックしたユーザーにとって、ウェブサイトのランディングページがどれくらい有益で関連性があるかを表す指標です。
詳細はGoogle広告公式サイトでご確認いただけます。
広告の品質が高いほど入札単価を低くおさえつつ、広告掲載順位を上げることができます。
先ほど例に挙げたA社は、入札価格は200円と1番高かったですが、もし広告の品質が良くない場合は1位に掲載されるとは限りません。
逆に、広告の品質だけが良くても入札価格が低ければ上位掲載されません。
広告の掲載順位を上げたい場合は、「入札価格」と「広告の品質」の両方を総合的に上げることが必要です。
※広告の品質についてさらに詳しく
ここから先は少し難しい応用編になりますので、分からない方は飛ばしていただいても大丈夫です。
●Googleは広告を掲載するための入札単価の下限値を定めており、下限値を下回っている場合広告は表示されません。
Googleは常に質の高い広告を掲載するために、広告の品質が低いとこの下限値が引き上げられる仕組みになっているようです。
●ちなみに、「広告の品質」の正確な数値はGoogle広告の管理画面上では確認できません。
広告の品質と似ている指標で、Google広告には「品質スコア」というものがあり、キーワード毎に10段階(1~10の数値)で表されたものを管理画面上で確認できます。
広告の品質は広告に関するリアルタイムな指標であり、「品質スコア」は過去のデータから導き出したキーワード毎の参考値です。
品質スコアは実際のオークションには使用されませんので、あくまで参考値としてご確認ください。
Google広告で品質スコアを確認する方法は次の通りです。
※先程ご紹介した品質スコアを決定する要素である「推定クリック率」「ランディングページの利便性」「広告の関連性」の3つに関しても、ここでチェックを入れることで確認が出来ます。
広告ランクを決める要素③:広告表示オプション
広告表示オプションとは、通常のテキスト広告に住所や電話番号、リンクなどを追加できる機能のことです。
設定することで、表示範囲が広がり視認性が高くなるため、クリック率の向上が見込めます。
上の図の赤い四角で囲んでいる部分が広告表示オプションです。
オプションをすべてご紹介すると長くなるので今回は割愛しますが、Google 広告では、追加した広告表示オプションの見込み効果も考慮して広告ランクが決定します。
広告ランクを決める要素④:ユーザーが検索に至った背景
「入札価格」と「広告の品質」と「広告表示オプション」に加え、ユーザーの状況(端末の種類・言語・地域・時刻など)といったリアルタイムの指標も加えて広告ランクが決定されます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、Google広告の「広告ランク」に関する基礎知識をまとめました。
広告ランクの仕組みを理解することで、広告をどのように改善していけばよいかを把握し、費用対効果の高い広告を出稿できます。
この記事が、あなたの広告運用の一助となれば幸いです。