SEOはモバイルファーストの時代!理由や対策方法を解説【2021】

SEOはモバイルファーストの時代!理由や対策方法を解説

今や日本人のほとんどがスマホを持つようになり、SEO対策ではモバイル対応が必須となっています(注1)。

そういった時流から、主要な検索エンジンであるGoogleも「モバイルファーストインデックス」に移行しています。モバイルファーストが叫ばれるなか、担当者はどのようなSEO対策を行うべきなのでしょうか?

この記事では、モバイルファースト時代のSEO対策について、具体的な対策方法を紹介します。また、Googleのモバイルファーストインデックスについても触れますので、ぜひ参考にしてください。

モバイルファーストインデックスとは?

モバイルファーストインデックスとは?

モバイルファーストインデックスとは、Googleの検索エンジンが、モバイル版のコンテンツを優先的にインデックス・ランキングへの反映することです。

今やユーザーの大半がモバイルデバイスからGoogle検索にアクセスしている状況です。そういった背景から、Googleはモバイル版のコンテンツを優先的にインデックスする方式に移行しています(注2)。

従来のインデックス方式

従来のGoogleのインデックス方式では、デスクトップ版のコンテンツが優先してインデックスされていました。そのため、モバイル端末で検索したユーザーにデスクトップ向けのコンテンツが表示されることがあり、問題が起こる可能性が高かったのです

モバイル端末で検索するユーザーが増えたために、従来のインデックス方式では、ユーザーに不都合が生じることが多くなっていました。

モバイルファーストのインデックス方式

モバイルファーストのインデックス方式では、モバイル向けのコンテンツが優先してインデックスされるようになっています。

注意してほしいのは、従来のインデックスとは別に、もう1つのインデックス方式ができたわけではないということです。検索結果に表示されるインデックスは依然として1つのままであり、モバイル版のコンテンツが優先して表示されます(注3)。

Googleモバイルファーストの変遷

Google

上述のようなモバイルファーストインデックスは、突如として出てきたわけではありません。モバイル端末が主流になるにつれて、Googleのインデックス方式やアルゴリズムも徐々に変化してきました

モバイルフレンドリーアップデート

モバイルフレンドリーアップデートは、2015年2月に発表され、その年の4月に開始されました。Webサイトがモバイルフレンドリーかどうかをランキングの要素として使用するというアルゴリズムです(注4)。

・携帯端末での検索の掲載順位にのみ影響する

・世界中のすべての言語で検索結果に影響する

・ウェブサイト全体ではなく、個々のページが対象となる

Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA] : モバイル フレンドリー アップデートを開始します

上記のような特徴があると公式に記載されており、デスクトップ端末でのランキングには影響を及ぼさないとのことです。また、クエリに対して関連性が高く、かつ高品質なコンテンツであれば、モバイルフレンドリーでなくても上位表示される可能性があるとされています。

しかし、「Googleの検索結果に大きな変化をもたらす」とも記載されているとおり、モバイルフレンドリーかどうかは重要な要素といえるでしょう。

モバイルファーストインデックス

2016年11月には、モバイルファーストインデックスのテストが開始されました。モバイルファーストインデックスとは、Googleの検索エンジンが、モバイル版のコンテンツを優先的にインデックス・ランキングへの反映することです。

こちらはモバイルフレンドリーアップデートとは異なり、デスクトップ版のインデックスでも適用されます。モバイル端末ユーザーがモバイル対応のページを探しやすくするために、モバイル版のページがインデックスされるというものです(注3)。

2018年3月にモバイルファーストインデックスへの移行が始まり、2020年9月にモバイルファーストインデックスへ自動移行すると発表されました。

しかし、2021年3月にモバイルファーストインデックスへの自動移行が延期されたのち、2021年3月にはモバイルファーストインデックスへの自動移行が停止していると公表されています。

モバイルファーストインデックスの影響

Google

Googleは「モバイルファーストインデックスによって、モバイル版のコンテンツにランキング優位性が生まれるわけではない」と公式に発表しています。

コンテンツが モバイル ファースト インデックスによって集められたものであったとしても、その他の方法で集められたコンテンツやデスクトップ版のコンテンツに比べてランキング優位性があるというわけではありません。

Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA] : モバイル ファースト インデックスを開始します

しかし、モバイルフレンドリーなコンテンツは推奨しているとの記載もあります。モバイルフレンドリーなページであるモバイル向けコンテンツは、事実上、SEO的に優遇されると考えてよいでしょう。

一方で、Google ではモバイル フレンドリーなコンテンツを引き続き推奨しています。 私たちは、インデックスのすべてのコンテンツ(デスクトップであろうとモバイルであろうと)を評価して、それがモバイルフレンドリーであるかどうかを判断します。

Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA] : モバイル ファースト インデックスを開始します

モバイルファーストインデックスの影響がランキングに及ばないにせよ、モバイルフレンドリーかどうかは重要なポイントです。SEO対策に携わる以上、モバイル端末に適したコンテンツ制作を意識する必要があるでしょう。

モバイルフレンドリーのチェックツール

自身のWebサイトやページがモバイルフレンドリーかどうかは、Googleサーチコンソールというツールで調べられます。チェック方法は、主に以下の2通りです。

  1. モバイルフレンドリーテストを実施する
  2. モバイルユーザビリティレポートを使用する
モバイルフレンドリーテスト

数ページをチェックする場合には、モバイルフレンドリーテストを利用することが推奨されています。検索窓にWebページのURLを入力し、[URLをテスト]をクリックするだけで調べることが可能です。

モバイルユーザービリティレポート

Webサイト全体がモバイルフレンドリーかどうかを調べる際には、モバイルユーザビリティレポートを利用すると便利です。モバイル端末での表示に問題のあるページがあれば、エラーとして表示されます。

SEOに必須!7つのモバイル対策方法

SEO対策

ご自身の作成したWebサイトやページが十分にモバイルフレンドリーでない場合、モバイル対策をする必要があります。モバイル対策をしなければ、SEO的にも悪影響となってしまうからです。

まずは、ここで紹介する7つの対策から始めましょう。

1. モバイル端末の画面に最適化する

モバイル端末の画面に最適化することが求められます。具体的には、適切な文字サイズに変更する、縦スクロールで見やすくする、PDFを避けるなどが挙げられます。ズーム操作が必要になるデザインは避けましょう。

2. タップ操作に対応する

タップ操作に対応したデザインにすることも重要です。例えば、ボタンリンクとボタンリンクの距離が近すぎる場合などは、モバイル端末でタップ操作をする際に不便に感じられるかもしれません。

3. Flashを使わない

Flashなど動画の形式によっては、モバイル端末で再生できないことがあります。モバイル端末を利用するユーザーに不便さを感じさせるページは、評価が落ちる可能性があるので注意しましょう。

4. デスクトップ端末とモバイル端末で同じコンテンツを表示する

モバイル端末を利用するユーザーが、デスクトップ端末に含まれるコンテンツにアクセスできないと不便に感じることになります。ユーザーの利便性を損ねるコンテンツは減点対象となるので注意が必要です。

5. Googleのアクセスを妨げない

レンダリングとインデックス登録を適切に処理するため、JavaScript ファイルやCSS ファイル、画像ファイルに Googlebot が確実にアクセスできるようにしましょう(注7)。robots.txtファイルでアクセスを妨げているケースがあるので注意してください。

6. canonicalリンクタグを設置する

デスクトップ端末用のページと、モバイル端末用のページが別々に存在する場合、下記のようにタグを設置することがおすすめされています。

パソコン用ページに、対応するモバイル用 URL を指す rel=”alternate” タグを追加します。これにより、Googlebot はサイトのモバイル用ページの場所を検出できます。

モバイル用ページに、対応するパソコン用 URL を指す rel=”canonical” タグを追加します。

別々の URL  |  検索セントラル  |  Google Developers

ただし、最もGoogleに推奨されているのは「レスポンシブウェブデザイン」です。後ほど詳しく紹介しますので、そちらを参考にしてください。

7. インタースティシャル広告を設置しない

インタースティシャル広告とは、コンテンツが切り替わる際に表示される広告です。インタースティシャル広告によりユーザーの利便性が損なわれることは避けるべきと、Googleも公式に発表しています(注6)。

Googleが推奨する「レスポンシブウェブデザイン」

WordPress

Webサイトをモバイルフレンドリーに保つ方法として、Googleは「レスポンシブウェブデザイン」を推奨しています(注5)。レスポンシブウェブデザインとは、同じURLのページを端末ごとに最適化させて表示する方法です。

レスポンシブ ウェブデザイン: ユーザーのデバイスの種類(パソコン、タブレット、モバイル、非視覚的ブラウザ)に関係なく、同じ URL で同じ HTML コードを配信しつつ、画面サイズに応じてレンダリング方法を変更します。Google では、実装と維持が最も簡単なデザイン パターンとしてレスポンシブ ウェブ デザインをおすすめしています。

モバイル設定を選択する  |  検索セントラル  |  Google Developers

他にも端末ごとに表示を最適化する方法はありますが、レスポンシブウェブデザインが実装と維持が最も簡単とされています。

弊社でもレスポンシブウェブデザインに対応したコーディング・WordPress構築を行っています。また、レスポンシブデザインのWordPressテーマも有料配布中です。ご興味のある方は、下記のページをご覧ください。

SEOにモバイル対応は必須!今すぐ対策しよう

モバイル端末からのアクセスが増えている現在、SEO対策においてモバイル対応は必須だといえます。Googleもモバイルフレンドリーなコンテンツを優遇すると公表しており、モバイル対応しない手はないでしょう。

Googleの基本理念は、ユーザーフレンドリーです。Googleが発表しているからというのもありますが、ユーザーにとって使いやすいWebサイト・ページにするために、モバイル対応を進めてくださいね。

Googleの基本理念と具体的なSEO対策の方法については、以下の記事で解説しています。こちらも合わせて参考にしてください。

出典:
注1 総務省|令和2年版 情報通信白書|情報通信機器の保有状況
注2 モバイル ファースト インデックス登録に関するおすすめの方法  |  検索セントラル  |  Google Developers
注3 Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA] : モバイル ファースト インデックスを開始します
注4 Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA] : 検索結果をもっとモバイル フレンドリーに
注5 モバイル設定を選択する  |  検索セントラル  |  Google Developers
注6 インタースティシャル広告に関するガイドライン – Google AdMob ヘルプ
注7 よくある誤り  |  検索セントラル  |  Google Developers

この記事を書いた人

今野 直倫

SEOディレクター / Webライター / コーヒー販売
コンテンツディレクターとしてSEO施策・KW選定・構成作成・校正校閲・進捗管理・ライター採用まで担当。コーヒーメディアで記事執筆も。個人ではコーヒー販売を行う。