Webライティングをしていると、「一文が長い」とフィードバックをもらうことがあるでしょう。
しかし、「じゃあ、Webライティングの一文の長さの制限って何文字?」「一文が長い場合、どう改善すれば良いの?」そういった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか?
今回は、一部上場企業・スタートアップ企業のメディアでディレクションを担当している私が、Webライティングの「一文の長さの制限」について解説します。
NG例や改善例も合わせて紹介するので、ご自身のライティングに役立てていただけますと幸いです。
Webライティング「一文の長さの制限」は約60文字
Webライティングの「一文の長さの制限」は、約60文字です。簡潔で分かりやすい文を書こうとすると、自然と60文字以内に収まります。
Webライティングで利用されるMicrosoft WordやGoogleドキュメントの1行は、デフォルトで40文字前後です。したがって、一文が2行を超えるようであれば、分割を考えた方が良いでしょう。
一文を60文字程度に収められると、すっきりして読みやすい文章になります。
一文が長い?チェックポイントと改善方法【例文】
一文が長くなってしまう場合、文が日本語として正しくない場合が多いです。したがって、文が長い=読みにくい文となってしまいます。以下の5つのポイントと例文を確認して、自分が書いた文と見比べてみてください。
主語が複数ある
NG例:(私が)効果的なFacebook広告のクリエイティブ作成について説明する前に、まずは(読者が)Facebook広告のクリエイティブの種類を理解することが重要です。
修正例:(私が)効果的なFacebook広告のクリエイティブ作成について説明します。その前に、まずは(読者が)Facebook広告のクリエイティブの種類を理解しておきましょう。
主語が複数あると、一文が長くなってしまいがちです。また、主語が明示されていない場合もあるので、主語が何なのかを意識しながら書きましょう。
接続助詞が多い
NG例:求人サイトの開発・運営を行うことは、人材確保の機会を増やせることはもちろんですが、柔軟なコンテンツが扱えることや業務内容を詳しく的確に伝えることができることから、企業が独自に宣伝をする場合は、求人サイトは非常に効果的です。
修正例:求人サイトの開発・運営を行うことで、人材確保の機会を増やすことができます。また、多様なコンテンツが扱えたり、業務内容を詳しく伝えたりできるため、企業が独自に宣伝をするには求人サイトは効果的です。
「〜が」「〜から」などの接続助詞を多用すると、一文が長くなってしまいます。接続助詞を使用する部分では、文を句切れることが多いです。分割しても不自然でなければ、二文に分けた方が良いでしょう。
一文一意が守れていない
NG例:最短ルートで目的達成するための総合的なWeb戦略を構築するためには、より専門的な知識と経験が豊富なWebコンサルティングに依頼することが大事です。
修正例:最短ルートで目的達成するためには、総合的なWeb戦略を構築する必要があります。より専門的な知識と経験を持ったWebコンサルティング会社へ依頼することが重要です。
一文に複数のメッセージを詰め込むと、文が長くなってしまいます。「一文一意」を意識して一文で伝える内容を一つに絞ると、自然と文が短くなるでしょう。
結論が後ろにある
NG例:Googleショッピングは最初の登録には少し時間がかかるかもしれませんが、一度掲載してしまえば、自社商品の情報がGoogleの検索結果に表示され続ける、非常に有益な媒体です。
NG例:Googleショッピングは、非常に有益な媒体です。登録には少し時間がかかるかもしれませんが、一度掲載してしまえば、その後は自社商品の情報がGoogleの検索結果に表示され続けます。
結論を後ろに持ってくると、説明部分がだらだらと続き、一文が長くなりがちです。結論を最初の一文で述べることで、説明部分を二文目に分割することができます。
表現が冗長
NG例:弊社ではさまざまなクライアントの要望に対して、対応することができるように体制が整っております。
修正例:弊社ではさまざまなクライアントの要望に対応させていただいています。
表現が冗長だと、一文が無駄に長くなってしまいます。一文が長くなるだけでなく、文のメッセージもぼやけるので注意が必要です。不要な文言は削除しましょう。
Webライティングで「一文が長い」がNGな理由
Webライティングで一文が長いことがNGとされるのには、理由があります。ディレクターは、「何となく読みにくい」からフィードバックをしているわけではありません。
一文が長いのがNGな理由を把握して、簡潔で読みやすい文章を心がけましょう。
ユーザーはじっくり読んでくれない
Webページを訪問するユーザーは、文章をじっくりと読んでくれません。なぜなら、ページ内から自分に関係のある箇所だけを拾って読むからです。
例えば、「英語 勉強方法」で検索したユーザーは、英語の効果的な勉強方法を探します。その際に、一文が長く勉強方法がよく分からなければページを離脱するでしょう。
ユーザーは、パッと見で内容を理解したい、ということを頭に入れておいてください。
メディアの信頼性が下がる
一文が長くて分かりづらいと、メディアの信頼性が下がってしまいます。なぜなら、「このサイトは分かりづらい」という印象をユーザーが抱いてしまうからです。
例えば、ユーザーがあるページを訪れて、分かりにくいと判断したとします。その後、偶然もう一度同じサイトを訪れたとしても、「分かりにくかったサイトだ」と思い出して、すぐに離脱してしまうでしょう。
Webライティングでは一文の長さを意識しよう!
Webメディアという性質上、ほとんどのユーザーは時間をかけて理解しようとは思いません。それ故に、長い文はWebライティングとの相性が非常に悪いのです。
最後にもう一度、この記事で紹介したチェックポイントを確認しておきましょう。
- 主語が複数ある
- 接続助詞が多い
- 一文一意が守れていない
- 結論が後ろにある
- 表現が冗長
これらのポイントを守れば、一文が長くなってしまうことはほとんどありません。Webライティングの際には、ぜひ意識してみてください。