今回はWordPressのリビジョンの削除と、リビジョンの回数を制限する方法について詳しく解説しています。
リビジョンを削除することでデータベースの容量を減らし、WordPressの高速化を図ることができます。
この記事では、リビジョンのメリット・デメリットと、データベースの知識がない方でも簡単にリビジョンを削除できるように、おすすめのプラグインを2つ紹介しています。
WordPressのリビジョンとは
WordPressの投稿や固定ページを、保存・更新するたびに作成されるバックアップデータです。
リビジョンを使用して、記事内容を更新前の状態に復元することができます。
リビジョンは投稿や固定ページの編集画面に表示される「〇件のリビジョン」から確認できます。
リビジョンを使用して投稿内容を更新前の状態に戻す方法
スライダーをスライドさせて過去のリビジョンを確認できます。下に変更された箇所がわかりやすく表示されます。
「リビジョンを復元」をクリックすると、選択したリビジョン(更新前の投稿内容)に戻すことができます。
リビジョンを削除するリスク
リビジョンを削除すると、前項で紹介した「投稿内容を更新前の状態に戻す」ことができなくなります。
上記のようなリスクがあることを踏まえて、リビジョンを削除する前にデータをバックアップしておくことをおすすめします。
プラグインのインストールや設定の更新前には念のためバックアップをとるようにしましょう!
→BackWPup を利用して自動的にバックアップを取る方法
WordPressのリビジョンのメリット・デメリット
WordPressのリビジョンのメリット・デメリットについて解説します。
リビジョンのメリット
- 投稿や固定ページを更新する度に、自動的に更新前の内容をバックアップしてくれる
- 投稿や固定ページを更新前の状態に復元することができる
更新内容を保存する度にリビジョンが増えていくので、別ファイルにバックアップする必要がありません。
また、これまでに修正・削除した部分も確認することができます。
リビジョンのデメリット
冒頭でお伝えしたように、データベース容量が増えWordPressの速度低下につながります。
1記事のリビジョンが10件だとして、100記事あればリビジョン数は1000件になります。記事数が多いほど不要なリビジョンを削除する効果が高まります。
WordPressのリビジョンを削除できるプラグインの紹介
ここではWordPressのリビジョンを削除するためにプラグインを使うメリット・デメリットと、リビジョンの削除におすすめのプラグインを2つ紹介します。
プラグインを使うメリット
プラグインを使うメリットは、安全かつ簡単にリビジョンを削除することができることです。
データベースを操作するSQLという言語を入力してリビジョンを削除することも可能ですが、データベースの知識がないと、間違って必要なデータまで削除してしまう恐れがあります。
万が一を考えてプラグインを使うことをおすすめします。
プラグインを使うデメリット
プラグインを使うデメリットはほぼありません。
しいて言えば、プラグインをインストールする手間や使い方を確認するくらいですが、この後のセクションで詳しく解説しているので安心してください!
WordPressのリビジョン削除におすすめのプラグイン2選
WordPressのリビジョンを削除におすすめするプラグインは以下の2つです。
- WP-Optimize
- Optimize Database after Deleting Revisions
どちらも複雑な設定は不要で、簡単にリビジョンを削除することができます。
以下で2つのプラグインを紹介します。
WP-Optimize
有効インストール数 | 900,000+ |
評価 | |
評価数 | 1,121 |
WordPress5との互換性 | あり |
WP-Optimizeの公式サイトはこちらです。
WP-Optimizeは有効インストール数・評価ともに高い人気のプラグインです。
リビジョンをすべて削除するなら、日本語表記(一部)で実行も簡単なWP-Optimizeを使用するとよいでしょう。
Optimize Database after Deleting Revisions
有効インストール数 | 100,000+ |
評価 | |
評価数 | 166 |
WordPress5との互換性 | あり |
Optimize Database after Deleting Revisionsの公式サイトはこちらです。
Optimize Database after Deleting Revisionsは、投稿や固定ページなどリビジョンを削除する項目を指定できます。
また、リビジョンを削除する際に、いくつかのリビジョンを残しておくことができます。
それでは、各プラグインの使い方を一つずつ詳しく解説していきます。
WP-Optimizeでリビジョンを削除する方法
ここではWP-Optimizeのインストールから、使い方まで解説しています。
WP-Optimizeのインストール手順
プラグインのインストールや設定の更新前には念のためバックアップをとるようにしましょう!
→BackWPup を利用して自動的にバックアップを取る方法
WordPress管理画面を開いたら「プラグイン」→「新規追加」の順にクリックしてください。
キーワード入力フォームに「WP-Optimize」と入力し、「今すぐインストール」→「有効化」の順にクリックしてください。
これでWP-Optimizeのインストールは完了です。
WP-Optimizeの使い方
WordPress管理画面から「WP-Optimize」をクリックしてください。
下図の画面からデータベース内の各データを最適化することができます。
WordPressのリビジョンを削除するには「すべての投稿リビジョンをクリーン」の横にある「最適化を実行」をクリックしてください。
これで投稿リビジョンの削除は完了です。
他にも不要なデータがあれば削除してもよいでしょう。
英語表記された項目は以下の通りです。
Clean all auto-draft posts | 自動保存されたデータを削除できます |
Clean all trashed posts | ゴミ箱に入っているデータを削除できます |
Remove spam and trashed comments | スパムコメントやごみ箱に入っているコメントを削除できます |
最適化したい項目をチェックして「Run all selected optimizations」をクリックするとまとめて実行できます。
WP-Optimizeでリビジョンを削除する方法は以上です。
Optimize Database after Deleting Revisionsでリビジョンを削除する方法
ここではOptimize Database after Deleting Revisionsのインストールから、使い方まで解説しています。
Optimize Database after Deleting Revisionsのインストール手順
プラグインのインストールや設定の更新前には念のためバックアップをとるようにしましょう!
→BackWPup を利用して自動的にバックアップを取る方法
WordPress管理画面を開いたら「プラグイン」→「新規追加」の順にクリックしてください。
キーワード入力フォームに「Optimize Database」と入力し、「今すぐインストール」→「有効化」の順にクリックしてください。
これでOptimize Database after Deleting Revisionsのインストールは完了です。
Optimize Database after Deleting Revisionsの使い方
プラグイン一覧から「Optimize Database after Deleting Revisions」の下にある「Settings」をクリックしてください。
リビジョンを削除する項目にチェックをいれてください。
post | 投稿 |
page | 固定ページ |
user_request | カスタム投稿 |
wp_block | Gutenbergのブロック |
指定した日数より前のリビジョンを削除したい場合は「Delete revisions older than」にチェックを入れ、日数を入力してください。
「Maximum number of – most recent – revisions to keep per post / page」にチェックを入れ、残したいリビジョン数を入力してください。
すべてのリビジョンを削除する場合は「0」と入力してください。
リビジョンに関する設定は以上ですが、残りの項目も紹介しておきます。
Delete trashed items | ゴミ箱のデータを削除します |
Delete spammed items | スパムデータを削除します |
Delete unused tags | 未使用のタグを削除します |
Delete transients | 未使用のタグを削除します DO NOT DELETE TRANSIENTS:キャッシュを削除しない場合に選択 DELETE EXPIRED TRANSIENTS:期限切れのキャッシュを削除する場合に選択 DELETE ALL TRANSIENTS:キャッシュをすべて削除する場合に選択 |
Delete pingbacks and trackbacks | ピンバック・トラックバックを削除します |
Clear oEmbed cache | oEmbedキャッシュを削除します |
Clear orphans | 孤立した使用されていないデータを削除します |
Optimize InnoDB tables too | データベースのテーブルを最適化します |
Keep a log | ログを残す場合にチェック |
Scheduler | 自動で最適化を行う設定ができます NOT SCHEDULED:自動化しない場合に選択 run optimization HOURLY:1時間に1回 run optimization TWICE A DAY:1日2回 run optimization DAYLY:1日1回 run optimization WEEKLY:毎週1回 run optimization MONTHLY:毎月1回 |
Show ‘1-click’ link in Admin Bar* | 管理画面の上部に、プラグイン設定画面へのリンクを設置します |
Show an icon in the Admin Menu* | 管理画面のメニューに、プラグイン設定画面へのリンクを設置します |
最適化を除外したいテーブルがあれば、該当するテーブルにチェックをいれてください。
「Save Settings」をクリックして設定を保存してください。
設定は以上です。それではリビジョンの削除を実行しましょう。
「Go To Optimizer」をクリックしてください。
「Analyze(summary)」か「Analyze(detail)」をクリックすると削除するデータを確認することができます。
Analyze(summary) | 削除されるデータ数が表示されます |
Analyze(detail) | 各投稿や固定ページごとに削除するリビジョン数など詳細なデータが表示されます |
「Optimize(Summary)」か「Optimize(detail)」をクリックするとリビジョンの削除が実行されます。
Optimize(Summary) | 実行結果が表示されます |
Optimize(detail) | テーブルごとの実行結果が表示されます |
Optimize Database after Deleting Revisionsでリビジョンを削除する方法は以上です。
プラグインを使わずにリビジョンを削除する方法(上級者向け)
やり方を間違えると、データベースに不具合が起きたり、必要なデータを削除してしまう事があるかもしれません。
データベースの知識がない方は、前項で紹介したプラグインを使用してください。
この記事ではphpMyAdminからリビジョンを削除する方法を解説します。
WordPressに使用しているデータベースを選択して「SQL」をクリックしてください。
データベース「○○」上でクエリを実行する:に、下記のSQLコマンドを入力してください。
リビジョンを削除するSQLコマンド
DELETE FROM wp_posts WHERE post_type = 'revision';
WordPressのリビジョン回数を制限する方法
WordPressのリビジョン回数を制限する方法について解説します。
PHPファイルを修正する場合は必ずバックアップを取ってください。
プラグインのインストールや設定の更新前には念のためバックアップをとるようにしましょう!
→BackWPup を利用して自動的にバックアップを取る方法
リビジョン回数を制限するにはWordPress内にある「wp-config.php」というファイルを編集しなければなりません。
wp-config.phpはWordPress管理画面から編集できないためFTPソフトを利用するとよいでしょう。
FTPソフトから「wp-config.php」ファイルをPCにコピーしてください。
エディターで下図のようにコードを入力してください。(下記のコードをコピペできます)
「require_once(ABSPATH . ‘wp-settings.php’);」より上に入力しなければ、リビジョン数が制限されません。
リビジョン回数を制限するコード
define('WP_POST_REVISIONS', 5);
上記のコードはリビジョン回数の上限が5回です。「5」と記入している数値を変更してリビジョンの上限回数を変更できます。
編集が終わったwp-config.phpファイルを、サーバー上のwp-config.phpに上書き保存してください。
以上で、WordPressのリビジョン回数を制限することができるようになります。
まとめ
リビジョンや不要なデータを削除してデータベースを最適化することは、サイトを長期運用するうえで重要です。
この記事で紹介したプラグインを使用して定期的にデータベースの最適化をしましょう。
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