BackWPupでWordPressを自動的にバックアップする方法

WordPressはテーマやプラグインのバージョンアップや、ファイル、コードの書き変えなどをした時に不具合が発生してしまうことがあります。

何かのトラブルでデータベースが消えてしまったということがあるかもしれません。

データのバックアップを取っておくことで、不具合が発生してしまった時などにサイトを元どおりに復元できます。

この記事を読むメリット

この記事は、あなたが運用しているWordPressのデータを自動的にバックアップするプラグイン「BackWpup」の使い方と設定方法について解説しています。

これまで築き上げてきた大事なデータを守るために、万が一に備えバックアップの設定をこの機会にしっかりとしておきましょう!

プラグイン関連記事

プラグインに関する詳しい解説はこちらの記事を参考にしてください。
WordPressプラグインの概要と基本的な使い方を徹底解説

それではBackWPupの解説にはいります!

BackWPupの概要

BackWPupとは

WordPressをバックアップするためのプラグインです。
一度設定すると自動でバックアップをできるので、便利です。

公式サイトはコチラ

BackWPupプラグインでは以下のことができます。

  • バックするデータの種類を選べる
  • 自動バックアップの設定ができる
  • 手動で必要なタイミングでバックアップができる
  • バックアップの場所を複数選択できる
  • 複数のバックアップパターンを作成できる

このようにBackWPupは詳細な設定ができますので、あなたのサイトの運用状況に合わせて適切なバックアップをすることができます。

それでは、以下で実際にバックアップの設定をしながら詳しく解説していきます!

BackWpupのインストール方法

まずはBackWpupをインストールしましょう。

WordPress管理画面の左側のメニューから「プラグイン」にカーソルを合わせ「新規追加」をクリックします。

画面右上の「プラグインを検索」という入力フォームに「BackWPup」と記入します。
画像のようにBackWPupが表示されるので「今すぐインストール」をクリックします。
続けて「有効化」をクリックします。
画面が切り替わり、WordPress管理画面のメニューに「BackWPup」が追加されていますね。

これでインストールは完了です。

BackWPupで定期的に自動バックアップをとる方法

BackWPupは、複数のバックアップパターンを作成することができます。一つひとつのパターンを「ジョブ」といい管理や内容の変更をすることができます。

ここでは参考として週1回のフルバックアップの設定をします。

管理画面のメニューから「新規ジョブを追加」をクリックします。

このような画面が表示されます。

設定する内容は大きくわけると以下の5つです。

  • 一般
  • スケジュール
  • DBバックアップ
  • ファイル
  • プラグイン

それでは一つずつ詳しく解説していきます。

一般設定

こちらが一般設定の全体像です。

一つずつ確認していきましょう。

メッセージ

画面の上部に英語のメッセージが表示されます。

英語がわからない場合は、Googleの翻訳機能を利用することをおすすめします。
記事作成時点では下記のように翻訳されました。

BackWPupのさらなる開発を最適化するために、PHPやWordPressバージョンなどのデータをクエリすることに同意していただきたいと思います。 個人データは収集されません!

同意する場合は「Yes, I agree.」をクリック、同意しない場合は右側の×マークを押してメッセージを閉じてください。

では、ひとつひとつの設定項目を確認していきましょう!

ジョブ名

「ジョブ名」はどのような設定をしたかが分かるような名前を付けてください。

ここでは参考として「フルバックアップ(毎週金曜日)」としました。

これで“何のデータをバックアップするのか”と“いつバックアップするのか”がわかりますね。

ジョブのタスク

「ジョブのタスク」ではバックアップを取るデータの種類を選択します。

今回はフルバックアップなので画像のとおり「データベースのバックアップ」「ファイルのバックアップ」「インストール済みプラグイン一覧」の3つにチェックを入れます。

なおそれぞれの意味は以下の通りです。

データベースのバックアップ

データベースに保存されている作成した記事や設定に関するデータをバックアップします。とても大切なデータです。

ファイルのバックアップ

WordPressテーマのファイルやアップロードした画像などをバックアップします。ファイルの数や容量によりますが他のデータと比べサイズが大きくなります。

WordPress の XML エクスポート

データベースのバックアップと基本的には一緒です。別のサーバーにWordPressを引っ越しする場合に利用します。チェックは不要です。

インストール済みプラグイン一覧

テキストファイルにインストールしているプラグインの情報が記載されます。

データベーステーブルをチェック

データベースの破損のチェックができます。チェックは不要です。

バックアップファイルの作成

ここではバックアップしたファイルの形式を指定します。

アーカイブ名

デフォルトではzipフォルダ名に日時まで表示されるようになっています。特に希望がなければこのままで問題ありません。

アーカイブ形式

Windowsの場合は「Zip」、macの場合は「Tar GZip」を選びましょう。

ジョブの宛先

バックアップファイルの保存方法

バックアップしたファイルをどこに保存するかを指定します。

ここでは「フォルダーへバックアップ」を指定します。

これはWrodPressをインストールしているサーバー内にバックアップファイルを保存する設定です。

ほかにも保存先を指定したい場合は希望する箇所にチェックを入れてください。

ログファイル

ここではログをメールで受信するための設定ができます。

エラー時のみログを受信する場合は「エラー」のチェックボックスにチェックを入れましょう。

一般設定はここまでです。次にスケジュールの設定をします。

画面上部の「スケジュール」をクリックします。

スケジュール設定

こちらがスケジュール設定画面です。
ここで“毎週金曜日の朝5時”に自動的にバックアップする設定をしてみましょう。

ジョブスケジュール

まずは「ジョブ開始方法」から「WordPressのcron」をクリックします。

スケジューラーが表示されます。

実行時間をスケジュール

スケジューラー自動的にバックアップしたいタイミングを設定します。

“毎週金曜日の朝5時”の場合は画像のような設定になります。

次にDBバックアップ設定に進みましょう。
画面上部から「DBバックアップ」をクリックします。

DBバックアップ設定

これはデータベースをバックアップする場合の詳細設定です。

こちらはデフォルトのまま(「バックアップするテーブル」にすべてチェックが入っている状態)で大丈夫です。

もしバックアップ不要なテーブルがある場合は、そのテーブルのチェックを外してください。

次にファイル設定に進みましょう。

画面上部から「ファイル」をクリックします。

ファイル設定

これはファイルをバックアップする場合の詳細設定です。
こちらもデフォルトのままで大丈夫です。

赤枠のチェックボックスを外すと、そのフォルダーはバックアップされません。

また、バックアップするフォルダー内でも、それぞれバックアップするかどうかを選択できます。

次にプラグイン設定に進みましょう。

画面上部から「プラグイン」をクリックします。

プラグイン設定

これはプラグイン一覧をバックアップする場合の詳細設定です。

こちらもデフォルトのままで大丈夫です。

テキストファイルに”サイト情報とインストールしているプラグイン情報”が記述されるのですが、そのファイル名を変更したい場合は「プラグイン一覧のファイル名」の入力フォームに希望する名前を入力してください。

とくに問題なければそのままでOKです。

最後にフォルダー設定です。

画面上部から「フォルダー」をクリックします。

フォルダー設定

ここではバックアップ先とバックアップファイルを保持する数を設定できます。バックアップ先のフォルダーはそのままで大丈夫です。

「ファイルの削除」は、バックアップしたファイルの数が、入力した数を超えた時に古いファイルから削除するための設定です。

たとえば週1回のバックアップでここの数字を12にすると、常に直近12週分(約3か月分)のバックアップファイルが保存されるようになります。

週1回のフルバックアップであればこれくらいでよいでしょう。

一言memo

ファイルなどのデータ量が大きいほどサーバーの容量を圧迫していきますので、そのあたりはファイルサイズとサーバーの容量で調節してください。

最後に「変更を保存」をクリックして設定が完了です。

おすすめのジョブ設定

週に数回更新する場合は、上記のフルバックアップのほか「毎日のデータベースバックアップ」を作成しましょう。

設定のポイントは以下の2点です。

①ジョブタスクを「データベースのバックアップ」と「インポート済みのプラグイン一覧」の2つ選択します。

②ファイルを保持する数を「31」(約1か月分)にします。

データベースはファイルと違ってそのほどサイズが大きくならないので、万が一を考えて日々のバックアップをとることをお勧めします!

では最後に使い方についてみていきましょう。

BackWPupでの手動バックアップ方法

WordPress管理画面のメニューから「ジョブ」をクリックすると、作成済みのジョブが表示されます。

ジョブ名にカーソルを合わせると「今すぐ実行」という表示がされるのでクリックします。

「ジョブ完了」と表示されれば無事にバックアップが完了です!

バックアップファイルのダウンロード方法

WordPress管理画面のメニューから「バックアップ」をクリックすると、バックアップしたファイルの一覧が表示されます。

ファイル名にカーソルを合わせると「ダウンロード」と表示されるのでクリックします。

ダウンロード時のファイル名は設定で変更できますが、このようなzipファイルがダウンロードされます。

前述のとおり、ファイルの保持数を超えた場合、古いファイルから削除されてしまうので必要に応じて別のストレージにバックアップを保存するとよいでしょう。

まとめ

WordPressはとても便利ですが、何かのトラブルでデータベースが消えてしまうようなことがあるかもしれません。

基本的にWordPressのデータはサーバー上で管理されています。

このため何もしないと自身の手元にデータが残りません。

万が一のことがあってもサイトを復元できるよう、データのバックアップはしっかり取っておく必要があります。

これまで築き上げてきた大事なデータを守るためにも、万が一に備えバックアップの設定はしっかりとしておきましょう!

知識ゼロから学べるWordPress入門

WordPress初学者向けに
解説記事を無料公開しています!
WordPress解説(入門編)

この記事を書いた人

Yoshihiko Hoshino

フロントエンドエンジニア
当サイトの「WordPress入門」は、これからWordPressをはじめる方に向けて”どこよりも丁寧に”を心がけて書いています。