Googleアナリティクスの「集客」レポートでは、 WEBサイトへのユーザーの流入経路をチェックすることができます。
ただ、中には「そもそも『集客』レポートって何ができるの?」「『集客』レポートの使い方を教えて欲しい」そういった方も多いのではないでしょうか?
今回はそういった方へ向けて、Googleアナリティクスの「集客」レポートについて、使い方や見方を徹底解説していきます。
この記事を読めば、Googleアナリティクスの「集客」レポートについて理解が深まり、WEBサイトの解析・改善に役立てることができるでしょう。
Googleアナリティクス「集客」レポートとは?
Googleアナリティクスの「集客」レポートとは、WEBサイトにユーザーがどのような経路でアクセスしたかをチェックするためのレポートです。
WEBサイトの主な目的は集客をすることですから、ユーザーのアクセスした経路を把握して改善に活かすことは非常に大切だといえます。
「集客」レポートって何?という方は、まず以下のポイントを確認して「集客」レポートの概要を掴んでから、具体的な使い方に入りましょう。
「集客」レポート分かること
「集客」レポートでは、ユーザーがどこからアクセスしてきたのか、どんな経路でWEBサイトにたどり着いたのかが詳しく分かります。
ユーザーのアクセス経路には、具体的には以下のようなものが挙げられます。
- 検索結果
- SNS
- ブックマーク
- 広告 など
また、SNSであればTwitterなのかFacebookなのか、はたまたInstagramなのかといった詳細まで調べることが可能です。
具体的なアクセス経路の把握方法については、以下で詳しく説明します。
「集客」レポート分析の重要性
WEBサイト運営において、「集客」レポートを分析し改善に活かすことは、アクセスを伸ばす上で非常に重要だといえます。
なぜなら、WEBサイトへの集客を増やすために打った施策が、効果があったかどうかを把握することができるからです。
例えば、有料広告を打ってアクセスが増えたとしても、実際にはたまたまアクセスが増えたのか、広告からのアクセスが増えたのか分かりませんよね。
「集客」レポートを分析することによって、アクセス経路ごとの客観的な数字を把握し、効果のある施策を選択していくことが重要なのです。
「集客サマリー」の見方と用語
まずは「集客」レポートのメインである「集客サマリー」の見方と、把握しておくべき基本的な用語をチェックしておきましょう。
「集客サマリー」を開くには、以下の手順でGoogleアナリティクスを操作します。
[Googleアナリティクスホーム]→[メニュー]→[集客]→[概要]
では、「集客サマリー」を見る上で、大切な3つの用語を確認しましょう。
チャネル
「チャネル」とはユーザーの流入経路のことを指しており、ユーザーがどこから来たのかが分かります。
具体的なユーザーの流入チャネルは、以下のとおりです。
- Organic Search:検索流入
- Direct:直接流入
- Referral:他サイトからの流入
- Social:SNSからの流入
それぞれの項目をクリックすることで、さらに詳しいユーザーの流入経路を調べることも可能です。
セッション
「セッション」とは、ユーザーがWEBサイトを訪れてから離脱するまでの一連の流れを1単位とした指標のことです。
例えば、AというユーザーがWEBサイトを訪れて1ページ、2ページ、3ページと閲覧したとしても、セッションは1として計測されることになります。
つまり、純粋なサイトへのアクセス数を表しているといえるでしょう。
コンバージョン
「コンバージョン」とはWEBサイトの目的が達成された数を表しています。
コンバージョンの具体的な例は、以下のとおりです。
- 商品の購入
- サービスの契約
- お問合わせ
- 無料資料の申し込み
このコンバージョンのデータをGoogleアナリティクスに反映させるためには、「コンバージョンの設定」をあらかじめ行っておくことが必要です。
以下の記事を参考にして、コンバージョンの設定をしておきましょう。
「チャネル」で流入経路を確認する
上でも説明したように、「チャネル」をさらに詳しく見ていくと、ユーザーの流入経路の詳細を把握することができます。
ユーザーの流入経路を詳しく把握することで、WEBサイトにより精緻な改善を加えることができ、アクセス数のアップに繋げることが可能です。
それぞれの「チャネル」の見方を確認し、WEBサイトの改善に活かしましょう。
①Organic Search
Organic Searchとは、Googleの検索結果からの流入を表しています。
[集客]→[すべてのトラフィック]→[チャネル]→[Organic Search]と進んで上記の画面を表示してください。
すると画面のようにWEBサイトがどのような検索キーワードで検索され、アクセスされているのかを把握することができます。
ただし、Googleアナリティクスのデフォルトの状態では、ほとんどが「not provided」に分類されてしまって確認できないので注意が必要です。
検索キーワードを確認する
「not provided」に分類されてしまった検索キーワードを確認するには、Googleアナリティクスサーチコンソールと連携しなければなりません。
Googleサーチコンソールとの連携手順は、以下のとおりです。
[Googleアナリティクスホーム]→[集客]→[Search Console]→[検索クエリ]
[Search Consoleのデータの共有を設定]をクリックすると、Googleサーチコンソールとの連携を開始することができます。
詳しいGoogleサーチコンソールとの連携については、以下の記事で解説していますので、こちらをご覧ください。
②Direct
Directとは、基本的には言葉のとおり「直接流入」を表しており、具体的には以下のような流入元が挙げられます。
- お気に入りからのアクセス
- ブックマークからのアクセス
- URLを直接入力してのアクセス
- Eメールからのアクセス
- QRコードからのアクセス
[チャネル]→[Direct]をクリックすることで直接流入の多いページを確認できますが、上の項目全てがDirectとしてまとめられているので注意です。
(direct/none)を特定する
Directの内訳を確認するためには、URLにキャンペーンパラメータという文字列を設定する必要があります。
URLの末尾に設定し、Googleアナリティクス上でアクセス元を計測するための目印
キャンペーンパラメータは「?」から始めて、アクセス元に合わせて特定の文字列を設定します。
例えば、Facebookからのアクセスを識別したい場合には、以下のキャンペーンパラメータ付きのURLをFacebookからのリンクに使用します。
http://sample.jp/page?utm_source=facebook&utm_medium=cpc&utm_campaign=20200429
キャンペーンパラメータの詳しい設定方法については、以下の記事で説明していますので、そちらを参考にしてください。
③Referral
「Referral」では、あなたのWEBサイトに被リンクをあてている外部のページをチェックすることができます。
Referralのチャネルからの流入では、離脱率が高くなる傾向がありますが、過度に気にする必要はありません。
なぜなら、あなたのページを参考ページとして外部サイトが掲載していて、内容の確認のためにユーザーが訪れているだけだと考えられるからです。
また、Referralで怪しいドメインを見つけたときには、スパムサイトの可能性もあるので注意が必要です。
④Social
「Social」ではSNSからの流入をチェックすることができます。
Googleアナリティクスで、SNSとして計測されるのは例えば以下のメディアです。
- YouTube
LINEからのアクセスはSocialとして認識されないので、Googleアナリティクスで計測したい場合にはキャンペーンパラメータを設定しましょう。
流入経路を把握してサイト改善に活かそう
ここまでで「集客」レポートの使い方・見方を把握していただけたと思いますが、流入経路をチェックするだけでは意味がありません。
なぜなら、Googleアナリティクスで流入経路を確認するのは、打った施策の現状を把握しWEBサイトの改善に活かすためだからです。
以下のWEBサイトの改善方法を取り入れ、「集客」レポートで確認したデータを活かしてWEBサイトを改善していきましょう。
流入経路が偏っている場合の改善策
「集客」で流入経路をチェックした、流入経路が偏っている場合は、他の流入経路からのアクセスを増やす必要があります。
多くのWEBサイトでは検索流入(Organic Search)に偏る傾向があり、もちろん検索流入からのアクセスが多いのは悪いことではありません。
ただ、Googleの検索エンジンは絶えずアルゴリズムが変化しており、急激に検索流入が減少してしまうことも可能性としてはあり得ます。
また、現在のGoogleのアルゴリズムでは「権威性」を重要視する傾向があり、検索流入以外の点でも評価されていることが望ましいです。
まずは、TwitterやFacebookなどのSNSを運営し、WEBサイト外での評価を高めるとともに、SNSからの流入も獲得できるようにしましょう。
特定の流入経路からのアクセスが少ない場合
特定の流入経路からのアクセスが極端に少ない場合、そこに割く労力・コストを削減することも考える必要があります。
なぜなら、しっかり施策を打っているにもかかわらず流入が増えないのであれば、WEBサイトと施策がマッチしていない可能性があるからです。
例えば、Instagramを運営しており人員・コストを割いているにもかかわらずアクセスが少ない場合、Instagramの運営の中断を考えても良いでしょう。
Instagramに割いていた人員・コストを既に効果の出ているTwitter・Facebookなどに回した方が、費用対効果は高いかもしれません。
「集客」で流入経路ごとのボリュームを確認し、効果の高いところに必要なコストをかけるように改善しましょう。
まとめ:Googleアナリティクス「集客」レポートをサイト改善に活かそう
今回は、Googleアナリティクスの「集客」レポートについて、使い方や見方を徹底解説しました。
本記事の要点は、以下のとおりです。
- Googleアナリティクス「集客」レポートでは、ユーザーのアクセス経路に関するデータをチェックすることができる
- 「集客サマリー」では「チャネル」「セッション」「コンバージョン」の3つの用語と見方を押さえておく
- 「チャネル」で流入経路を確認すると、どの経路からのアクセスが多いのかを把握することができる
- 流入経路を把握して、効果の高いところにコストを割くようにしWEBサイトの改善に活かそう
この記事を参考にして、Googleアナリティクスの「集客」レポートについて理解を深め、WEBサイトの解析・改善に役立てましょう。