WEBサイトの目的達成をサポートする上で欠かせないのが、Googleアナリティクスでのコンバージョン設定です。
ただ、「コンバージョンってそもそも何なの?」「コンバージョン設定の方法がややこしくて分からない」そういった方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はそういった方へ向けて、Googleアナリティクスでのコンバージョン設定の方法・手順を分かりやすく解説していきます。
この記事を読めば、Googleアナリティクスでのコンバージョン設定方法が分かり、サイトの目標達成に活かすことができるでしょう。
コンバージョンに設定する目標を決定する
Googleアナリティクスでコンバージョンを設定する以前に、WEBサイトの目標を明確にしておかなければいけません。
基本的にWEBサイトを運営しているのであれば、何か目的があるはずです。
以下のポイントを確認して、Googleアナリティクスでコンバージョンとして設定すべきWEBサイトの目標を決定しましょう。
そもそもコンバージョン・CVRとは?
そもそもコンバージョンとは、WEBサイトの目標が達成されることです。
例えば、ECサイトであればユーザーが商品を購入することがコンバージョンということになるでしょう。
では、CVRとはいったい何なのでしょうか?
CVRとは、WEBサイトに訪れたユーザー(あるいはアクセス数)に対して、どれだけコンバージョンされたかという割合を指します。
こういったWEBサイトの目標に関するデータを計測するために、Googleアナリティクスでコンバージョン設定をする必要があるのです。
WEBサイトのコンバージョン設定事例
コンバージョンをとして設定するWEBサイトの目標には、例えば以下に挙げるようなものが考えられます。
- お問合わせ
- 資料請求
- 商品の購入
- サービスの予約
- コンテンツの閲覧
- 電話
- 広告のクリック など
ファッションのECサイトを運営しているのであれば、コンバージョンは「商品の購入」になります。
あるいは、WEB制作会社であればフォームからの「お問合わせ」、電話での相談などがコンバージョンになるでしょう。
上記を参考にして、あなたのWEBサイトの目標を明確にしておきましょう。
Googleアナリティクスのコンバージョン設定方法
ここでは、Googleアナリティクスでのコンバージョン設定方法について、具体的な手順を解説していきます。
一見難しそうに見えるコンバージョン設定ですが、ステップバイステップで一歩ずつ進めていけば難しいことはありません。
以下の説明を見ながら、少しずつコンバージョン設定をしていきましょう。
新しい目標をクリック
コンバージョンの設定を始めるために、[新しい目標]をクリックして目標の登録を開始します。
Googleアナリティクスにログインしたら、以下の手順で進みましょう。
[Googleアナリティクスホーム]→[管理]→[ビュー]→[目標]→[新しい目標]
すると、目標設定の画面へ移行するので、コンバージョン設定を始めることができます。
目標設定
まずは、あなたのWEBサイトの目的に合わせて、目標設定を行います。
目標設定の方法には、[テンプレート]と[カスタム]があります。
テンプレートからあなたのWEBサイトに合致した目標を選ぶこともできますが、基本的にはカスタムで良いでしょう。
[カスタム]にチェックを入れて[続行]ボタンを押してください。
目標の説明
続いて[目標の説明]で、目標設定の大枠を固めていきます。
目標の説明では、目標を一目で認識できる「名前」と、目標設定の「タイプ」を選択します。
名前 | 分かりやすい名前(例:お申し込みの完了) |
タイプ | 到達ページ or イベント |
ここでは仮に、「お申し込みの完了ページにユーザーが到達すること」をコンバージョンとして設定することにします。
名前は「お申し込みの完了」が分かりやすいでしょう。
また、「お申し込みの完了ページ」への到達が目標となるため、[到達ページ]にチェックを入れます。
[イベント]の設定方法については、後ほど説明します。
目標の詳細
[目標の詳細]では、コンバージョンに設定するページのURLを設定します。
到達ページのURLを設定する際には、以下の点に注意してください。
- [先頭が一致]を選択する
- ドメインを除いたURLを記述する
理由についてはこの記事の最後に「コンバージョン設定する注意点」としてまとめますので、知りたい方はそちらをご覧ください。
また、コンバージョンによって金銭が発生する場合には[値]として、金額を設定することもできます。
「資料請求」や「お問合わせ」をコンバージョンとする場合は、値を設定する必要はないでしょう。
目標到達プロセス
最後に[目標到達プロセス]を設定しておきます。
目標到達プロセスとは、目標が達成されるまでにユーザーが遷移したページを追うものです。
この目標到達プロセスを設定することで、コンバージョンに至らなかったユーザーがどこで離脱したのかを把握することができます。
例えば、資料請求の場合であればフォームの入力段階で面倒になって、資料請求をやめてしまったかもしれません。
そういったコンバージョンに至るまでの詳細なデータを把握したい方は、[目標到達プロセス]を[オン]にして設定しましょう。
目標到達プロセスでは、到達ページに至る前のページの「名前」と「URL」を設定します。
[別のステップを追加]をクリックすれば2ページ前、3ページ前、4ページ前とステップを追加することが可能です。
ここまで設定できたら[保存]をクリックして、コンバージョンの設定は完了です。
「イベント」の設定方法
「イベント」タイプは、ページ内のある個所のクリックをコンバージョンとするときに選択します。
[目標の説明]画面で、目標の「名前」を入力し、タイプから「イベント」を選択してください。
名前 | 分かりやすい名前(例:電話ボタンのクリック) |
タイプ | イベント |
ここでは、「電話ボタンのクリック」をコンバージョンに設定することにします。
[続行]をクリックして[目標の詳細]に移りましょう。
[目標の詳細]では、イベントの条件を設定します。
「カテゴリ」「アクション」「ラベル」に、識別しやすい任意の英数字の文字列を設定してください。
カテゴリ | 任意の英数字(例:button) |
アクション | 任意の英数字(例:click) |
ラベル | 任意の英数字(例:tel) |
ここで[保存]をクリックすれば設定自体は完了ですが、WEBサイトの方でHTMLを設定する必要があります。
電話ボタンに設置したaタグに、以下のように記述してください。
<a href="tel:000-1234-5678" onclick="gtag('event', 'click', {'event_category': 'button', 'event_label': 'tel'})>
以上の設定で電話ボタンをクリックされた際に、コンバージョンとして計測されるようになります。
Googleアナリティクスでコンバージョンを確認する
コンバージョン設定が完了したら、Googleアナリティクスでコンバージョンに関するレポートを確認します。
ただし、設定してから最大で48時間のタイムラグが発生することがあります。
コンバージョンの設定をした後1日2か空けてみてから、以下のレポートをチェックしてみましょう。
コンバージョン数・コンバージョン率
コンバージョン数・コンバージョン率は、[コンバージョン]→[目標]→[概要]で確認することができます。
コンバージョン数 | コンバージョンが達成された数 |
コンバージョン率 | セッション数に対するコンバージョンの割合 |
コンバージョン数・コンバージョン率はWEBサイト解析の基本なので、ぜひチェックしておきましょう。
コンバージョンへのページ遷移
コンバージョンへのページ遷移は、[コンバージョン]→[目標]→[目標パスの解析]で確認することができます。
具体的には、コンバージョンに至る3ページ前までをチェックすることが可能です。
コンバージョンに至る前に見られているページは誘導に成功しているページなので、必ず確認しておきましょう。
目標到達プロセス
目標到達プロセスは、[コンバージョン]→[目標]→[目標到達プロセス]で確認することができます。
エントリーフォーム等における各ステップでのユーザーの離脱を確認することが可能です。
「目標到達プロセス」レポートにデータを反映するには、コンバージョン設定で目標到達プロセスの設定が必要になります。
コンバージョン経路
コンバージョン経路は、[コンバージョン]→[マルチチャネル]→[コンバージョン経路]で確認することができます。
コンバージョン経路とは、コンバージョンに至ったユーザーがどういった経路で流入しているのかを把握するためのレポートです。
コンバージョンに至った以前のセッションについても、流入経路を確認することが可能です。
ユーザーは何度かWEBサイトにアクセスしてコンバージョンに至るのが普通なので、以前のセッションの経路も確認しておくと良いでしょう。
「コンバージョン」レポートの詳しい見方については、以下の記事を参考にしてください。
Googleアナリティクスでコンバージョン設定する注意点
Googleアナリティクスでコンバージョンが上手く計測できない場合、コンバージョンが正しく設定されていない可能性があります。
以下の注意点を確認して、コンバージョン設定に誤りがないか、今一度設定を見直してみてください。
適切なURL一致条件を選択する
到達ページを設定する際に、適切な一致条件を選択してください。
具体的には、到達ページの条件[先頭が一致]を選択するようにします。
なぜなら、Googleアナリティクスでより詳細なデータを取るときに、URLにパラメータを設定することがあるからです。
パラメータを設定するとURL末尾に文字列が追加されるので、[完全一致]では計測されなくなってしまいます。
Googleアナリティクスのパラメータについては、以下の記事で解説していますので参考にしてください。
Googleアナリティクス上のURL記述する
到達ページを設定する際に、Googleアナリティクス上のURLを記述するようにしてください。
具体的には、「ドメインを抜いたURL」を記述します。
上の画像を見ても分かるように、Googleアナリティクス上にもドメインを除外したURLを使用するようにと書かれています。
設定したURLをもう一度チェックし直してみましょう。
1セッションに1回しかカウントされない
コンバージョンが正確に計測されていないという場合、Googleアナリティクスの仕様によるものかもしれません。
なぜなら、Googleアナリティクス上では1セッションにつき、1回のコンバージョンしかデータとして計測されないからです。
したがって、実際には1セッション中に電話を2回かけたにもかかわらず、コンバージョンは1として計測されるということになります。
Googleアナリティクスの仕様を理解して、正しくデータを見ましょう。
まとめ:Googleアナリティクスでコンバージョンを設定して計測を始めよう!
今回は、Googleアナリティクスでのコンバージョン設定の方法・手順を分かりやすく解説しました。
本記事で紹介したコンバージョン設定の手順は、以下のとおりです。
- [新しい目標]をクリック
- 目標設定
- 目標の説明
- 目標の詳細
- 目標到達プロセス
この記事を参考にして、Googleアナリティクスでのコンバージョン設定方法を確認して、サイトの目標達成に活かしましょう。