内部SEOとは、Webサイト内部へSEO対策を行うことを指し、外部SEOとはWebサイト外部へのSEO対策を行うことを指します。
SEO対策について調べると、内部SEOと外部SEOの2つが出てきて、どのような違いがあるのかわからない方もいるかもしれません。しかし、この2つの違いを理解することで、より効果的なSEO対策を行うことができます。
この記事では、内部SEO・外部SEOの違いや具体的な対策方法などを紹介します。また、活用できるツールやどちらが大切なのかもあわせて紹介するので、ぜひSEO対策への理解を深めていただけたら幸いです。
内部SEO・外部SEOとは?それぞれの違いを解説
SEOは、内部SEOと外部SEOという2つに分類されます。
- 内部SEO:Webサイト内部に対して対策を行い、検索エンジンにとって最適な内部構造を構築し、Webサイトを評価してもらう
- 外部SEO:Webサイト外部に対して対策を行い、Webサイトを評価してもらう
どちらもSEO対策では重要な要素なので、それぞれの違いを理解しておきましょう。
内部SEO
内部SEOでは、ユーザーにとって充実したコンテンツを作成すると同時に、適切なタイトルタグやメタディスクリプションといったクローラーに対する対策が必要です。
以前までは、多くのキーワードをタイトルやメタディスクリプションに詰め込めば、検索エンジンで上位に表示される傾向にありました。
しかし、Googleのアップデートにより、過度なキーワードの詰め込みはスパムとして認識されるアルゴリズムが導入されました。そのため、現在ではキーワードを不自然に詰め込むことは避けて、高品質なコンテンツを作成することが求められています。
外部SEO
外部SEOは、被リンクやサイテーションを獲得し、外部からWebサイトへの評価を高める対策を指します。
被リンクとは、外部から自社のWebサイトへ向けられたリンクのことを指します。この被リンクの量や質は、Googleが評価する指標の1つです。低品質な被リンクを意図的に増やしてもGoogleからの評価を得ることはできず、ペナルティを受けることもあるので注意が必要です。(注1)
サイテーションとは、インターネット上で企業名や店舗名などを言及してもらうことを指します。SNSの発展により、口コミなどで情報を集める機会が多くなってきました。そのため、Googleでも口コミなどで言及され、知名度が高い企業や店舗は評価されます。実際、MEOで上位表示されるにはこのサイテーションが重要です。(注2)
内部SEOと外部SEOの違い
内部SEOと外部SEOは、SEO対策を行う対象が異なります。どちらか一方の対策を怠ると、SEO対策を最大化できないでしょう。
自社のWebサイトにどちらの対策が足りていないのかを判断し、適切な対策を取ることが重要です。
内部SEO対策の方法
現在の内部SEO対策は、ユーザーファーストやコンテンツの質が求められています。そのため、モバイル端末に適したWebサイトのデザインや有益なコンテンツなど、ユーザーファーストなWebサイトを目指すとよいでしょう。
内部SEO対策には、以下の方法が挙げられます。
- HTMLタグ設定
- モバイル対策
- 内部リンク設定
- コンテンツ対策
ぜひ、内部SEOの対策方法を理解し、活用してくださいね。
HTMLタグ設定
HTMLタグの設定は、検索順位やクリック率に影響します。Googleでは、クローラーと呼ばれるプログラム(ロボット)がHTMLタグからWebサイトの情報を収集し、検索結果に表示しているからです。また、HTMLタグが適切に設定されていないと、タイトルなどでユーザーに伝えたい情報を伝えられず、クリック率も下がってしまいます。
具体的には以下の方法があります。
- titleタグ
- meta descriptionタグ
- hタグ
- alt属性
どれも大切な要因なので、順番に確認していきましょう。
titleタグ
titleタグは、Webサイト毎に設定されているタイトルのことを指し、Webサイトにどういった情報が書いてあるのか明確にします。
狙いたいキーワードを含めたり、文字数を30文字程度に収めたりするのが大切です。また、ユーザーにクリックしてもらうために、端的なタイトルを心がけるとよいでしょう。
meta descriptionタグ
meta descriptionタグとは、Webサイトに記載されている内容を要約したものを指します。要約する際は、狙っているキーワードを含め120字程度に設定するとよいでしょう。
検索順位に直接影響があるわけではありません。しかし、その部分を見てユーザーがクリックする確率が上がる場合もあるので、適切に設定しておきましょう。
hタグ
hタグとは、見出しに使うタグのことを指します。h1タグが1番大きな見出しで、h6が1番小さな見出しです。h1やh2見出しに狙っているキーワードを含めることで、検索結果に表示される可能性が高くなります。
しかし、特定のキーワードを不自然に含めすぎると、ユーザーの利便性が低下し、検索順位にも影響が出るので注意しましょう。(注3)
alt属性
alt属性とは、画像に対して設定する代替テキストを指します。クローラーは画像の内容を直接把握することができません。そのため、画像の内容を読み取れるように、alt属性を設定します。
適切なワードで設定し、クローラーに正しい画像の情報を伝えることができれば、コンテンツとしての評価も受けやすくなるでしょう。
モバイル対策
2015年のアップデートにより、Googleの検索アルゴリズムにモバイルフレンドリーというものが追加されました。それにより、モバイル端末に向けたサイト構造でないWebサイトは評価されにくくなっています。
ぜひ、モバイルフレンドリーテストを行い、自社のWebサイトがモバイル端末に適したサイトなのかを確認しておきましょう。
内部リンク設定
内部リンクとは、Webサイトの内部のページを繋げるリンクのことです。
内部リンクを適切に設定することで、クローラーがWebサイト内を巡回し情報を集めることを助けます。しかし、関連性のない内部リンクの設定は、ユーザーの利便性が低下させるので注意が必要です。
コンテンツ対策
コンテンツ対策とは、Webサイト内のコンテンツの質を高める内部対策です。Googleは、ユーザー優先のコンテンツ作成を求めています。(注4)狙ったキーワードをWebサイト内に含めることも大切です。
しかし、キーワードを多く含めた結果、ユーザーが分かりにくいコンテンツになるとGoogleから評価を得ることはできません。常にユーザー目線のコンテンツ作成が求められます。
外部SEO対策の方法
外部SEO対策は、被リンクやサイテーションの数を増やすために行う外部に対しての対策です。どちらも、客観的な評価になるので、ユーザーに有益な情報を届けたいGoogleが良質なWebサイトなのかを判断する材料になります。
しかし、違法な手段で意図的に増やそうとすると、スパムとしてGoogleのペナルティを受けることもあるでしょう。コンテンツの質を高め、自然に言及されることが望ましいです。
サイテーション
サイテーションを増やすには、自社や自店舗について、SNSやWebサイトでより多くの人に情報を発信してもらうことが大切です。
多くの人に情報を発信してもらえるように、自社のサービスをよりよいものにしていくことや、キャンペーンなどを利用していくことなどが対策として挙げられます。
被リンク対策
被リンクを意図的に増やすことは難しく、過度に意図的に被リンクを増やすことはスパムと判断されてしまいます。
そのため、ユーザーがWebサイトやSNSなどで自然に紹介したくなるように、ユーザーニーズを反映したコンテンツを作成することが一番の近道と言えるでしょう。
内部SEO・外部SEO対策に活用できるツール
内部SEOや外部SEO対策を行っても、どれくらいの効果があったのかすぐに判断することは難しいです。また、SEO対策に有効な数値も知ることはできません。SEO対策を行っても、うまく上位表示や集客につながらないこともあるでしょう。
そのようなときは、Googleの公式ツールなどを活用することで、数値を分析し改善につなげることが大切になります。ツールは無料で使えることが多いので、ぜひ活用していきましょう。
Google サーチコンソール(外部SEO)
Googleサーチコンソールとは、どのサイトから被リンクされているのか、被リンクで紹介されているテキストはどのようなものかを知ることのできるツールです。外部SEO対策の改善につながります。
また、不審なサイトからの被リンクを警告してくれるので、Googleからのペナルティを未然に防ぐこともできます。
Ahrefs(外部SEO)
Ahrefsは、Webサイトや競合サイトの被リンク状況を確認できるツールです。有料のツールで、$99〜$999/月と4つのプランが用意されています。
Ahrefsの特徴は、競合サイトの被リンク数を見れる点です。どのように被リンクを受けているのか分析し、自社のWebサイトに活かすことができるので、効果的に活用できるでしょう。
コンテンツSEOツール「高評価」(内部SEO)
高評価は、最適な内部SEO対策が行われているのかを知ることができる無料ツールです。評価したいWebサイトのURLを入力するだけなので、簡単に使えます。
タイトルタグやメタディスクリプションの設定などの内部SEOの項目を瞬時に評価できます。内部SEO対策に力を入れたい人にはおすすめです。
Googleアナリティクス(内部SEO)
Googleアナリティクスは、Webサイト内を訪れたユーザーがどのような行動を取ったのかを知ることができる無料ツールです。
離脱率などもわかるので、ユーザーにとってわかりにくいWebサイトになっていないのか、ニーズを満たしたコンテンツを提供できているのかなど、内部SEOを改善することにつながります。
内部SEO・外部SEOのどちらが大切?
SEOにおいて、内部SEOも外部SEOのどちらが大切なのでしょうか?
結論、どちらも大切なSEO対策です。どちらが大切なのかというよりは、ユーザーファーストな視点を持ち、Webサイトの構造やコンテンツの品質を改善し続けることが求められます。
ユーザーファーストな視点を持ってコンテンツを作成すれば、自然と内部構造も最適なものになり、被リンクやサイテーションを受けることもできるでしょう。
内部SEO・外部SEOはどちらも大切な要素
内部SEOと外部SEOでは、 対策を行う場所が違います。内部構造の改善、外部への認知度の獲得など、どちらもSEO対策には大事な要素です。
内部SEOと外部SEOの違いを理解できれば、自社のWebサイトにどちらの対策が不足しているのかを明確にできます。ぜひ、的確なSEO対策を行い、Webサイトを改善していきましょう。
より効果的なSEO対策やメリット・デメリットを知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。
出典:
注1:リンク プログラム | 検索セントラル | Google Developers
注2:Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する – Google マイビジネス ヘルプ
注3:無関係なキーワード | 検索セントラル | Google Developers
注4:ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン) | Google 検索セントラル | Google Developers