検索結果の1位より上位に表示される強調スニペット。そこに表示させることができたら、多くの読者を自身のページに呼び込むことができそうですよね。
「どうやって表示させるのか?」「有効な策はあるのか?」など気になることは多いです。
Google公式の見解としては「これをやれば必ず強調スニペットとして表示される」という方法はありません。しかし、表示させるために工夫することはできます。
この記事では強調スニペットの概要、表示させる方法やメリット・デメリットなどを紹介します。
強調スニペットについて詳細を確認し、自分のHPやブログに活かすことでSEO対策にも繋げることができます。
強調スニペットとは?種類を確認
強調スニペットとは、検索ワードへの回答部分が通常のGoogle検索結果の1位より上に表示される仕組みのことを言います。
文章のみが表示される場合もあれば、記事内の画像が一緒に表示される場合もあります。また、強調スニペットは検索結果1位よりも上に表示されるため通称「0位」と呼ばれています。
Googleでは強調スニペットを以下のように定義づけています。
強調スニペットについて
出典:Googleの強調スニペットの仕組み|グーグル検索ヘルプ
強調スニペットは、検索結果の上部にある専用ボックスの中にあり、リンクの上には説明文が表示されます。Google アシスタントで検索すると、強調スニペットが音声出力されることもあります。ほとんどの場合、強調スニペットにはリスティングが 1 つしか含まれません。
強調スニペットに含まれるもの:
・第三者のウェブサイトから引用された情報
・ページへのリンク
・ページのタイトル
・ページの URL
強調スニペット内の引用コンテンツは、段落、リストまたは手順、表などの形式で表示されます。
以上を踏まえると、強調スニペットの種類は以下の4つに絞られます。
- テキストタイプ
- リストタイプ
- テーブルタイプ
- 動画タイプ
1つずつ画像とともに確認します。
テキストタイプ
検索したワードに対する回答が、簡潔な文章で説明されているタイプです。一番良く見かける強調スニペットのタイプと言えるでしょう。
リストタイプ
検索したワードに対する回答が、手順や箇条書きのリストのほうが分かりやすいとGoogleが判断した場合は、リストタイプで表示されます。
記事内でリストタグ(ul・ol・li)を使っている部分が、強調スニペットの表示内容として扱われることが多いです。
テーブルタイプ
表として回答を表示するタイプです。
Googleは、記事内で表のタグ(table)が使われている部分を強調スニペットとして採用しています。
動画タイプ
検索したキーワードのYou Tubeの動画が表示されるタイプです。
ただし、Googleが定義する強調スニペットのルールには「第三者のウェブサイトから引用された情報」の文言があります。You TubeはGoogleの傘下ですので、厳密に言うとYou Tubeの動画は強調スニペットには該当しません。
また、強調スニペットの場合は、該当部分右下に「強調スニペットについて」と案内が表示されていますが、YouTube動画では表示されないことからも該当するとは言いにくいです。
しかし、動画へのリンクがあり、一番上に表示されるという点では、強調スニペット足り得るでしょう。
また、ユーザー心理としては一番最初に検索結果として表示され、それが思った通りの回答であれば、動画であれ文章であれ、リンクをクリックしたくなるので十分サイトへの誘導に影響するでしょう。
強調スニペットに表示させる5つの方法と対策
残念がら、強調スニペットに表示してほしいとこちらから願い出ることはできません。
自分のページを強調スニペットとして設定できますか?
出典:上級者向けSEO|Google検索セントラル
ご自分のページを強調スニペットとして設定することはできません。ユーザーの検索リクエストに対して、ページの内容が強調スニペットにふさわしいと Google のシステムが判断すれば、上位に表示されます。
しかし、ある程度の対策は可能ですので、表示させるためにやっておきたい5つの方法を紹介します。
対策しやすい順に掲載するので、取り組めそうなものから試してみてください。
紹介するのは下記の5つの方法です。
- 簡潔で短い回答を書く
- 適切なHTMLを用いる
- 既存の強調スニペットから学ぶ
- SEO対策を行い上位表示をさせる
- Googleポリシーを守る
1.簡潔で短い回答を書く
検索キーワードに対して、簡潔かつ短い文章を記事の中に入れましょう。
テキストタイプの強調スニペットを見ると、短文での回答が好まれていることがわかります。
2.適切なHTMLを用いる
リストタイプやテーブルタイプの強調スニペットでは、記事内でリストタグ、テーブルタグを使っている部分が採用されています。
リストタグ | ul、ol、li |
テーブルタグ | teble |
上記タグを適切に使うことは、読者が読みやすい記事にもなります。リストやテーブルでまとめたほうが分かりやすい情報は、これらのタグを使ってみましょう。
3.既存の強調スニペットから形を学ぶ
強調スニペットでとく見かける形態として、たとえば、下記のようなポイントが挙げられます。
- 質問形式のキーワードに答えている
- 画像ではなくテキストで検索キーワードの質問に答えている
- リスト(箇条書き)、番号形式を使う
実際に強調スニペットに表示されている記事を参考に、自身の記事にも取り入れられる部分があれば積極的に使っていくことが強調スニペットに表示させるコツです。
4.SEO対策を行い上位表示させる
強調スニペットに表示される記事は、検索結果で10以内に入っていることがほとんどです。
4. Is top10 ranking required to get “featured”?
According to our data, it is 99.58% positive that Google only features pages that already rank in the top10.
4.「強調スニペット」に表示されるには10位以内に入ることが必要?
私達のデータによると、Googleが強調スニペットとして採用しているページが10位以内に入っている確率は99.58%です。
出典:Ahrefs’ Study Of 2 Million Featured Snippets: 10 Important Takeaways|Ahrefs
強調スニペットとして表示させたい記事が上位表示できていないのであれば、SEO対策を行い順位を上げましょう。
5.Googleポリシーを守る
当然ですが、Googleの検索結果に表示させる以上、Googleポリシーを遵守する必要があります。
強調スニペットに関するポリシーがGoogle公式のヘルプページに記載されているので、今一度確認してみましょう。
下記は、抜粋となります。
露骨な性表現
差別的である
暴力的である
有害で危険である
公共性の高いトピックにおいて広く合意が得られている内容と反している
出典:強調スニペットに関するポリシー|Google検索ヘルプ
構造化データと強調スニペットの関係性
構造化データと強調スニペットの関連性について、Google公式ページではとくに言及されていません。
構造化データとは、Googleのような検索エンジンが記事にある情報の「意味」を理解できるようにタグ付けしたものです。
構造化データを使えば、Googleはレシピが書いてあるページの材料、調理時間、調理方法をただの文字列として認識するのではなく、「この文字は材料、ここは調理時間、こっちは調理方法」といった意味を含めた情報を認識できます。
よって、強調スニペットとの関連性がない可能性は高くとも、Googleがあなたのコンテンツを理解する助けとなりますので、取り入れておきましょう。
強調スニペットのメリット・デメリット
強調スニペットのメリットや効果、反対にデメリットのような特徴はあるのでしょうか。
強調スニペットの特徴は、下記3つが挙げられます。
- 通常の検索結果1位よりクリック率が低下する可能性がある
- 音声検索で使用される可能性がある
- 通常の検索結果に表示されない
通常の検索結果1位よりクリック率が低下する可能性がある
強調スニペットとして表示されると、クリック率が通常の検索結果1位よりも低くなるという調査結果がでています。
When there’s a featured snippet at the #1 position, it only gets ~8.6% of clicks (on average), while the page that ranks right below it will get ~19.6% of clicks (on average).
強調スニペットが1位として表示されたとき、平均で8.6%しかクリックされていません。つづく2位に表示されたページは、平均で19.6%クリックされています。
出典:Ahrefs’ Study Of 2 Million Featured Snippets: 10 Important Takeaways| Ahrefs
ただし、平均値であることと、ユーザーからすると他の検索結果と違う形で表示されている点で「信頼できそうな結果」と認識することを踏まえると、強調スニペットに採用されること自体をデメリットと言い切るのは難しいです。
音声検索で使用される可能性がある
Google公式サイトによると、強調スニペットは音声検索の結果として使用される可能性があります。
強調スニペットについて
出典:Google の強調スニペットの仕組み|Google検索ヘルプ
強調スニペットは、検索結果の上部にある専用ボックスの中にあり、リンクの上には説明文が表示されます。Google アシスタントで検索すると、強調スニペットが音声出力されることもあります。
音声検索結果として採用されることによるクリック率への影響は分かりませんが、ユーザーに接触するタイミングが増えることを考えると好機と捉えることができます。
通常の検索結果に表示されない
強調スニペットに採用されると、それ以下の通常の検索結果には表示されなくなります。
その場合、強調スニペットが邪魔と考え非表示にしているユーザーには情報が届きにくくなるかもしれません。
強調スニペットに関する疑問
強調スニペットについて調べていると、リッチリザルトやリッチスニペット、ナレッジグラフといった言葉を見かけるかと思います。特にリッチリザルトは強調スニペットと混同しやすいので注意が必要です。
本項目ではそれらと強調スニペットとの違いや、強調スニペットに関するよくある質問をまとめました。
ここで疑問点を解消させ、強調スニペット表示の対策を滞りなく行っていきましょう。
リッチリザルトとの違い
リッチリザルトは検索結果において、文章だけではなく画像や「★」を使った評価、QA式の表示など、より分かりやすい検索結果とするための装飾です。
強調スニペットは、検索順位0位と呼ばれるように、必ず最上位に表示されます。しかし、リッチリザルトの表示に順位は関係ありません。たとえば、10位でもリッチリザルトで結果が表示されることもあります。
2021年5月現在、Google公式によればリッチリザルトは30種類以上あります。
例を少しだけ紹介します。
下の画像は「よくある質問」タイプのリッチリザルトです。
下の画像は「イベント」タイプのリッチリザルトです。
リッチスニペットとの違い
リッチスニペットは、リッチリザルトの旧名称です。リッチスニペット=リッチリザルトという解釈になります。
リッチカードとも呼ばれていましたが、Googleが「リッチリザルト」と呼び方を統一しました。
リッチリザルト
出典:リッチリザルト|Search Consoleヘルプ
視覚的な機能や操作機能が追加された、Google 検索結果です。以前は「リッチカード」または「リッチ スニペット」として知られていました。
ナレッジグラフとの違い
ナレッジグラフは検索結果の右側に、検索キーワードに関する情報がまとまって出てくる部分です。
たとえば、下の画像のように「スターウォーズ」をGoogleで調べると、出演キャストやシリーズの作品などをまとめたものが検索結果の右側に出ます。
Googleがユーザーの検索したキーワードを元に「この情報が必要だろう」という推測をし、それらの情報をまとめて出してくれているのです。
強調スニペットとナレッジグラフの違いは以下の点です。
強調スニペット | ナレッジグラフ | |
表示位置 | 検索結果0位(最上位) | 検索結果右側 |
表示内容 | 単一メディアからの抜粋 | 複数メディアを統合 |
強調スニペットは削除される
強調スニペットは、削除されてしまうことがあります。
- Googleポリシーに準拠していない
- 強調スニペットについてユーザーからの報告があった
以上の理由で削除されることがありますので、もし削除された場合は記事内容の見直しをしましょう。
削除理由についての詳細は、下記Google公式ページをご確認ください。
出典:Google強調スニペットの仕組み|Google検索ヘルプ
強調スニペットは非表示にできる
強調スニペットの特徴の項目で、「強調スニペットに表示されるとクリック率が下がる」「強調スニペットに表示されると、通常の検索結果には表示されない」という2点をお伝えしました。
その対策として、「強調スニペットに表示されないようにすることはできるのか?」と考えたかもしれません。
非表示にする方法は2つあります。
head内に設置します。強調スニペットと通常のスニペットすべてを非表示にします。
body内に設置します。このタグでマークしたテキストは、強調スニペット、または通常のスニペットに表示されなくなります。
詳細は、下記Google公式ページをご確認ください。
出典:強調スニペットとウェブサイト|Google検索セントラル
強調スニペット表示はSEO同様読者第一で
強調スニペットを表示させるための確実な方法は存在しません。
しかし、表示させやすくするための工夫はできますので、本記事で紹介した方法をおさらいしておきます。
- 簡潔で短い回答を書く
- 適切なHTMLを用いる
- 既存の強調スニペットから学ぶ
- SEO対策を行い上位表示をさせる
- Googleポリシーを守る
Googleは強調スニペットの仕組みを含め、すべて「ユーザーが検索しやすく、ユーザーが求めている情報を得られるようにする」ことを前提として動いています。
その本質を忘れず、SEO対策同様にユーザーファーストとなるコンテンツを作成していきましょう。