Webライティングは、Webマーケティングで必要なスキルの1つです。
ただ、「Webライティングってどうして大事なの?」「Webマーケティングに活かすにはどうすれば良いの?」そういった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか?
今回は、現役のSEOコンテンツディレクターの私が、WebライティングをWebマーケティングに活かすための極意を紹介します。
日々の業務で実際に行っていることをベースに説明しますので、ぜひ参考にしてください。
WebマーケティングとWebライティングの関係
Webライティングとは、Web上の記事などを執筆することです。
Webマーケティング手法の1つに「コンテンツマーケティング」というものがあります。これは、コンテンツを用いて集客したり販促したりする施策です。
このコンテンツを制作する際に、Webライティングが必要になります。
Webライティングが重要な理由
Webライティングが重要なのは、一般的な文章とは目指すゴールが違うからです。
作文や論文などの文章を書くときには、内容の充実度だったり、伝わりやすさだったりが大事にされます。Webライティングでも上記は必要なのですが、最終的に目指すところは「集客」や「販促」です。
いくら読み応えのある文章を書いても、企業のサービスやイメージに貢献しなければ意味がありません。一般的な文章とは違うスキルが必要になるということを覚えておきましょう。
Webマーケティングに有効なライティングの型
Webライティングには、Webマーケティングに有効とされている「型」が存在します。したがって、才能やスキルがなくても、この型に沿って執筆すれば、ある程度効果的なWebライティングを行うことができます。
集客に強い構成
集客に強い構成とは、平たくいえば検索エンジンからアクセスを集められる構成です。こういった集客効果を高める施策をSEO対策といいます。
Webライティングの構成作成に必要なSEO対策は、以下のとおりです。
- 競合上位10ページの内容把握
- 関連キーワード・サジェストの取得
- 検索ニーズの調査
これらを記事構成に落とし込みます。具体的な構成作成方法については、後ほど紹介するので参考にしてください。
販促に強い構成
販促に強い構成とは、ユーザーに商品・サービスを買ってもらえる構成です。こういった書き方を「セールスライティング」ともいいます。
販促に強い構成として有名なのが、「新・PASONAの法則」です。
- P:Problem(問題)
- A:Affinity(親近感)
- S:Solution(解決策)
- O:Offer(提案)
- N:Narrowing Down(絞込)
- A:Action(行動)
上記の型に沿って記事を組み立てることで、売れる文章を書くことができます。ただし、集客を行えることが前提となるので、今回は詳しく説明しません。
Webマーケティングのためのライティング手順
Webマーケティングに活かすのであれば、ある程度型に沿ったライティングが必要です。ユーザーは検索窓にキーワードを打ち込み、検索結果から記事に流入します。こういった仕組みを想定したライティングをしなければなりません。
私は、以下の手順で大手企業のコンテンツマーケティング等を行っています。
1. キーワード選定
ユーザーはキーワードで検索するため、キーワードありきでの執筆が必要です。
まずは、自社のサービス・商品に関連するキーワードを列挙しましょう。その後、キーワードの検索ボリュームや競合の強さなどを調査し、絞り込みを行います。
2. 構成作成
選定したキーワードや、それに関連するキーワードを基に構成作成を行います。
また、キーワードだけではなく競合上位ページのリサーチも必須です。上位表示されているのはGoogleから評価されているページであるため、傾向を把握する必要があります。
競合上位ページに勝つためには、上記に加えて独自性も重要です。自社でしか書けない内容・事例を盛り込むと良いでしょう。
3. 本文執筆
本文執筆のポイントを挙げるとキリがないので、ここでは集客面に絞ります。
集客を狙う上で考えなければいけないのが、キーワードを含むことです。もちろんそれだけでアクセスが集まるわけではありませんが、基本なので押さえておいてください。
少なくとも、タイトル・見出しにキーワードを含むのは基本中の基本です。
4. 推敲・校正校閲
自身でメディア運営を担う場合は推敲を徹底し、ライティングだけを行う場合は担当者に校正校閲を行ってもらいます。
平たくいえば記事の「見直し」です。漢字の誤りがないか、誤字脱字がないか、事例や数字に誤りがないか(ファクトチェック)を行ってください。
推敲・校正校閲は軽視されがちですが、公開前の最後の取手になるので重要です。誤った文章のまま公開してしまうと、企業の信用問題に関わります。
5. アクセス解析
Webライティングは公開したら終わり、ではありません。むしろ公開した後のアクセス解析・リライトの方が重要といえます。
振り返りの時期としては、公開から半年程度が目安となります。なぜなら、Googleの評価が安定し、順位変動が落ち着くのが公開から6ヶ月くらいだからです。
アクセス解析を行い、結果が芳しくなければリライトを行う必要があります。
Webマーケティングに失敗するライティングとは?
日本語の誤りや誤字脱字、漢字ミスは当然として、マーケティングで失敗するライティングの要素が3つあります。現在、私はSEOディレクターを担当させていただいていますが、これらのミスは本当に多いです。
ライティングを行った後には、必ず以下の3点を確認しておきましょう。
読者目線が欠けている
何も意識せずに書いてしまうと、読者目線が欠けて書き手視点の文章になりがちです。
例えば、「この記事を読んで、弊社商品の魅力を知ってください」など、書き手の思いをそのまま書いてしまうケースがあります。読者は、そもそも商品が魅力的だとは思っていないため、押し付けられたような印象を持つでしょう。
記事を書き終えた後に、読者目線で推敲・校正校閲を行うことが重要です。
キーワードを意識していない
老舗の大手企業にありがちなのが、キーワードを意識していないことです。
Webへの理解が乏しいケースや、マーケティングの重要性を理解していない場合に起こりえます。ユーザーはキーワードを使って検索を行い、検索結果のタイトルをみてページを訪れるため、キーワードを含むことは基本中の基本です。
細かい含み方を考える前に、「キーワードありきで書く」ことを意識してください。
ゴールを設定していない
記事のゴールを設定せずに書き始めてしまうケースも多々あります。
Webマーケティングの一環としてWebライティングを取り入れるのであれば、企業に何らかの形で貢献しなければいけません。例えば、商品販促や認知拡大、ブランディングの向上などです。
設定したゴールに向けて、どういった書き方をすればユーザーを誘導できるのかを考えて構成を組み立てましょう。
WebライティングはWebマーケティングの要
Webライティングは、Webマーケティングの主要な手法の1つです。大手企業を始めとして、ほとんどの企業が取り入れています。
また、Webライティングの良し悪しは、企業の売上に直結する重要なポイントです。Webライティングの質によっては、売上が1桁変わってくるという話をクライアントから聞いたこともあります。
Webライティングの正しい方法を把握して、マーケティングに取り入れてみてください。「SEOって何?」という方は、まずはSEOから理解を深めましょう。