SEOで重要なYMYLとは?該当ジャンル・EATとの関係を徹底解説!

SEOで近年より重要視されるようになってきたYMYL。

今野直倫

ただ、「そもそもYMYLってどういう意味なの?」「YMYLに該当するジャンルって何があるの?」そういった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はそういった方へ向けて、SEOで重要視されるYMYLについて、該当ジャンルやEATとの関係を解説していきます。

この記事を読めば、YMYLに関する理解が深まり、より現代のSEOに沿ったWEBサイト運営ができるようになります!

YMYLとは?

人生で大事なもの
YMYLとは?

YMYLとは「Your Money or Your Life」の略で、日本語では「お金や人生」を意味します。

これはGoogleが公式に定める概念で、Googleの品質評価ガイドラインにも記載があります。

YMYLジャンルに当てはまるページはユーザーの生活に大きく関わるため、特に高品質なページが求められるというものです。

ここではまず、このYMYLという概念のアウトラインについて、その誕生と歴史を振り返っていきましょう。

YMYLがガイドラインに追加された理由

YMYLがガイドラインに追加された理由

YMYLがガイドラインに追加されたのは、端的にいえば低品質なページが上位表示されてしまっていたからです。

YMYLジャンルはお金や人生に直結するものなので、低品質なページが上位表示されると大きな悪影響が出てしまいます。

実際、2016年末にいわゆる「WELQ問題」といわれる、不正確な医療情報サイトのページが上位表示されるという状態がありました。

ページの多くが知識のない素人が執筆したもので、「肩こりは霊のせい」など低品質なページが上位表示されてしまっていたのです。

こういった状況を是正するために、GoogleのアルゴリズムはYMYLをより重要視するようになったという背景があります。

YMYLアップデートの歴史

YMYLに関するアップデートで最も大きなものは、日本を対象に行われた「医療や健康に関連する検索結果の改善」です。

これは、上で説明したような低品質な医療関係ページが上位表示されていた事態を受けて2017年12月に行われました。

Googleも公式ブログにて以下のような発表をしています。

この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意図したもので、例えば医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響します。Google では、医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行きます。

医療や健康に関連する検索結果の改善について

上記のアップデート以降も、YMYLジャンルに関する品質向上のアップデートは度々行われています。

YMYLジャンルの品質に対する評価は、アップデートの度に厳しくなっていると考えておいた方が良いでしょう。

YMYLとE-A-Tとの関係

Googleの重視するSEO対策
YMYLとE-A-Tの関係

YMYLジャンルの評価は、Googleの定める「E-A-T」という評価指標と密接に関係しています。

E-A-Tとは、以下の3つの言葉の頭文字を取って繋げたものです。

  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trustworthiness(信頼性)

YMYLはユーザーの生活に大きな影響を与えるため、特に「専門性」「権威性」「信頼性」が重視されるのは言うまでもありません。

もちろん他のジャンルにおいてもE-A-Tは重要ですが、YMYL分野ではより重視されることを頭に入れておきましょう。

E-A-Tについて詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてご覧ください。

YMYLに該当する7つのジャンル

YMYLの7ジャンル

Googleの品質評価ガイドラインによると、YMYLには以下の7つのジャンルが該当すると記載があります。

もちろん、品質評価ガイドラインを見て頂くと良いのですが、英語で書かれているため分かりにくいかもしれません。

以下に公式からの情報を簡単にまとめましたので、内容だけさらっと知りたいという方はこちらを参考にしてください。

①重要なニュース

国際的なイベントやビジネス、政治、科学、テクノロジーなどの重要なニュースがこのジャンルに該当します。

全てのニュースが当てはまるわけではなく、例えばスポーツやエンターテインメントなどは「重要なニュース」からは外れます。

②政府・法律の情報

選挙や政府機関、公的機関、社会福祉、法律問題などに関する情報を掲載するページがこれに当たります。

③金融の情報

投資や預金、税金、ローン、退職後の計画などに関する情報を掲載するページが金融ジャンルに該当します。

インターネット上でお金を払ったり、送金したりできるようなサービスを提供するサイトは、特に高い品質が求められます。

④ショッピングの情報

商品・サービスの情報が得られたり、実際にオンライン上で買い物をできるページなどは、ショッピングのジャンルに該当します。

⑤医療の情報

健康についてのアドバイスや医療問題、薬、病院、緊急時への備え、アクティビティの危険性などに関するページがこれに当たります。

⑥国民の情報

宗教やジェンダー、国籍、人種、年齢といった人間のグループを表すものに関する情報を掲載するページが、このジャンルに該当します。

⑦その他の情報

上記6ジャンルに当てはまらない人生の大きな選択や、生きる上で大切な事柄に関する情報がこれに該当します。

例えば、フィットネスや栄養、家、大学選び、就職活動などに関するトピックは、その他の情報ジャンルに含まれます。

【SEO】YMYLジャンルのおける5つのポイント

【SEO】YMYLジャンルのおける5つのポイント

YMYLジャンルに該当するページを作成する場合は、特にコンテンツの品質にこだわらなければいけません。

そこで、YMYLジャンルにおけるSEO対策を5つのポイントにまとめました。

以下で紹介するポイントを参考にして、Googleから評価される品質の高いページを作成しましょう。

運営者・執筆者情報を明示する

ポイント①運営者・執筆者情報を明示する

WEBサイトや個別のページには、必ず運営者・執筆者の情報を記載しておきます。

なぜなら、WEBサイトを運営している人・ページを執筆した人が明確であることは、情報の信頼性に繋がるからです。

例えば、フィットネスについて書かれたページをヨガインストラクターが執筆していることが分かれば、ユーザーは安心して参考にできます。

運営者・執筆者情報を明らかにして、ユーザーに信頼してもらえるページ作成を目指しましょう。

一次情報に基づいてページを作る

ポイント②一次情報に基づいてページを作る

ページに掲載する情報は、なるべく情報の源泉に近いところから引っ張ってくるというのがポイントです。

なぜなら、二次情報、三次情報と源泉から離れるにつれ、情報の正確性がぼやけてくるからです。

具体的には、以下のような順番で情報元を選定します。

  1. 実体験、経験、取材など
  2. 論文、書籍など
  3. 公的機関、実務レベルで情報を扱っている企業のWEBページなど

このように情報の源泉から近いところからの、正確性の高い情報を基にしたコンテンツ作成が求められるでしょう。

権威性の高いソースから引用する

ポイント③権威性の高いソースから引用する

情報を引用して掲載する場合は、権威性の高いソースから引用するようにします。

なぜなら、権威性の高いソースから引用した情報を掲載することで、ユーザーの信頼を勝ち取りやすいからです。

例えばSEOに関していえば、どこの誰か分からない人の言葉よりも、Googleから引用した情報の方が信頼性があります。

権威性の高いソースから引用することで、ページ自体の信頼性も高まり、結果的に高品質なページが作成できるということです。

コンテンツの網羅性を高める

ポイント④コンテンツの網羅性を高める

コンテンツの網羅性を高めることも、YMYLジャンルのページを作成する上では欠かせません。

なぜなら、必要な情報が必要なだけ載っているページは、高品質なページとしてGoogleに評価されやすいからです。

網羅性を高めるには、ペルソナ設定やキーワード選定、競合分析といったページ作成前の下調べが非常に重要になってきます。

ページ作成の流れについては以下のページで詳しく解説しているので、そちらも合わせてご覧ください。

ユーザーの利便性を一番に考える

ポイント⑤ユーザーの利便性を一番に考える

ここまで様々なポイントを紹介しましたが、全ての根幹となるのがユーザーの利便性を考えるということです

実際、Googleは企業の方針として「ユーザーの利便性」を第一に打ち出しています。

ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

Google が掲げる 10 の事実

もちろん検索エンジンのアルゴリズムにもこの考え方は反映されており、その結果として網羅性、信頼性が重視されています。

個別具体的なテクニックも大事ですが、その根底には「ユーザーの利便性」があるということを忘れないようにしましょう。

YMYLジャンルは広がっていく可能性がある

YMYLジャンルは広がっていく可能性がある

今回はYMYLジャンルとして7ジャンル紹介しましたが、これは今後どんどん広がっていくと考えられます。

なぜなら、現在公表されている7ジャンルには、後から追加されているものも存在するからです。

現在、過去のガイドラインは更新されてしまい残っていませんが、2015年時点ではYMYLは以下の5ジャンルでした。

  • ショッピングに関する情報
  • 金融に関する情報
  • 医療に関する情報
  • 法律に関する情報
  • その他の情報

こういった背景から、現在YMYLに該当していないページも、今のうちから品質にこだわっておく必要があります。

テクニック偏重のSEO対策の時代は終わりました。

ユーザーの利便性を念頭に置いた品質重視のページ作成が、今後は求められてくるでしょう。

まとめ:YMYLを理解して適切なSEO対策をしよう

今野直倫

今回は、SEOで重要視されるYMYLについて、該当ジャンルやEATとの関係を解説しました。

本記事の要点は、以下のとおりです。

  • YMYLジャンルに該当するページは、より品質の高さが求められる
  • YMYLには「お金や人生」に密接に関わるジャンルが該当する
  • テクニックに頼らないユーザーの利便性を第一に考えたSEO対策が必要

この記事を参考にして、YMYLに関する理解を深め、より現代のSEOに沿ったWEBサイト運営をしましょう。

この記事を書いた人

今野 直倫

SEOディレクター / Webライター / コーヒー販売
コンテンツディレクターとしてSEO施策・KW選定・構成作成・校正校閲・進捗管理・ライター採用まで担当。コーヒーメディアで記事執筆も。個人ではコーヒー販売を行う。